「Sisters:WikiWikiオンラインR-18/かきこ短歌」を編集中


＊暗闇で　ほろ酔い呷る　かきこかな

＊満月より　君が綺麗だ　かきこ

＊いつまでもかきこを愛すよ君だけを　賞味期限が切れたケーキ

＊殴っては倒れたかきこを抱き寄せる　ごめん全部さ　俺が悪いから

＊木漏れ日が　なんだかかきこの匂いして　ケーキを買って　かきこの家まで

＊結婚をしてくださいで目が覚めた真夜中枕を濡らすかきこ

＊天気予報は教えない ︎︎虹のこと ︎︎代わりにかきこが空を指し笑う

＊カメラの奥 ︎︎笑ってメリー・ゴー・ラウンド ︎︎かきこが世界を貸し切りにする

＊花冠 ︎︎残り二枚の花占い ︎︎すべてを風がさらってゆくよ ︎︎かきこの遠い記憶の中で

＊おにぎりやランチパックは後部座席 ︎︎名ばかりの助手 ︎︎かきこは隣

＊のびやかなかきこの腕に日焼け止め ︎︎フォークダンスの重なる手

＊剥がれかけのクリアネイルを撫でている ︎︎かきこのしゃくりあげるような息

＊夜の街をグレーの雫がすべり落ち ︎︎かきこのレジ袋のノイズ

＊変な雲や不気味な形の木を数え ︎︎ベージュの軽を走らすかきこ

＊割り箸で小鳥の巣箱を DIY ︎︎焦るかきこの指にはボンド

＊鉄条網 ︎︎電気柵 ︎︎死地を夜通し走れよかきこ

＊灰色に濡れて破れる新聞紙 ︎︎かきこを覆うこげ茶のケージ

＊車には埃臭さとマットレス ︎︎一直線の海見るかきこ

＊吹き抜ける空に重なる夏の雲 ︎︎ハンディファンとかきこの額

＊目を擦る頬に畳の赤い痕 ︎︎キャリーケースから洗顔用具 ︎かきこ

＊浴衣着て700円のチョコバナナ ︎︎花火、逆光、横顔、かきこ。

＊キャンプ場の夜は静かに草が揺れ ︎︎青い宇宙と瞳にデネブ ︎︎かきこ。

＊ペールピンクの洗面台 ︎︎袖まくり ︎石鹸台を撫でる指 ︎︎かきこ。

＊常夜灯と朝日の混じる十時半 ︎︎揺れるカーテン越しの足元 ︎︎かきこ。

＊あたたかい足をくすぐる波の先 ︎︎しゃがんだところに白い貝殻 ︎︎かきこ。

＊夜行バスの車窓にもたれ赤い頬 ︎︎毛布の中で指を絡める ︎︎かきこ。

＊ガラス越しの静かな魚と空調音 ︎︎青い光と影の輪郭 ︎︎かきこ。

＊蝉の声 ︎︎白い日傘を抱きしめる ︎︎汗ばむ腕に黒いヘアゴム ︎︎かきこ。