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本を貸してくれるなどした人に感謝と感想のフィードバックを送るため、あるいは[[利用者:キュアラプラプ/読書管理|キュアラプラプ]]のようなことをして自己満足を覚えるために、ここに感想を記す。 読んだ本全部の感想を書こうとするとエグいことになるので、①記録の残る2022年以降に読了した、②人に借りた本の感想を記す。とりあえず今のところは。なお、このルールは非常にふわっとしているので例外も多々ある。え? なら書くな? [[ほえふぇあ語|いたりくいたりく]] {| class="wikitable" |+ 直接的なネタバレはないはず |- ! style="width:18%"|作品 ! style="width:10%"|備考 !! 感想 |- |森沢明夫「おいしくて泣くとき」||一宮氏より推薦||素晴らしかった。ミステリばかり読んできた身には、シンプルな恋愛小説は新鮮で非常に面白かった。中学生二人の初々しい恋情が瑞々しくて良かった。「人から勧められたやつは読もう」という哲学を植えつけられた体験だったかもしれない。読後に一宮氏に興奮気味に感想を伝えたら「あー俺それまだ読んでないんだよね」と言われた。なんで読んでねえんだよ!!! <small>冒頭読んで雰囲気が良かったため勧めたが、そのまま返したらしい。</small> |- |市川拓司「MM」||一宮氏より推薦||こちらも中学生同士の甘酸っぱい恋愛を描いた小説。映画のごとく眼前に広がる光景に圧倒された。作者の他作品も読まねば! と思ってはや{{#expr:{{CURRENTYEAR}}-2022}}年。 |- |浅原ナオト「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」||一宮氏より推薦||めっちゃくちゃ刺さった。同性愛を当事者目線で描き、苦悩や葛藤をこれでもかと語ることで、読者を傍観者の席から引き摺り落とす。とにかく刺激的な読書体験だった。学び云々をおいても読ませる面白さもあるし。どうやら続編があるらしく、読まnever. |- |田中修「ふしぎの植物学」||Popbobより拝借||二ヶ月借りっぱなしだった。本当に申し訳なく思ったが、今となっては「二ヶ月? 短くね?」の心境である。あだおき<small>(<ruby>閑話休題<rt>あだしごとはさておきつ</rt></ruby>の略)</small>、植物について目から鱗の事実をたくさん学べた。学術系図書の宿命であるが、少し古いため信憑性は薄まっているかもしれない。しかし読み物としても面白かった。 |- | 東野圭吾「卒業 <small>雪月花ゲーム</small>」||テント先生より推薦||図書委員の仕事でおすすめの本を聞いて、「新参者」とお答えいただいた。私は無謀にもシリーズ第一作から読もうとし、案の定これ以降読んでない。やばすぎる。あだおき、卒業間近の大学生の仲良しグループに、事件によって徐々に亀裂が生まれていく。その静かな破綻には息が詰まった。トリックや謎解きも手堅くまとまっており、何より雰囲気が絶妙。小さな硝子細工を思わせる、佳品。だから早く読まnever. |- | 貴志祐介「クリムゾンの迷宮」||Mapilaplapより拝借 || デスゲーム系エンタメ。異様な舞台装置も科学的なディテールを詰めてリアリティを出しているのが、この作者の強みの一つだと思う。そしてメインの強み、大迫力のバトル描写が遺憾なく発揮されていた。おもろかった。「[[◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯]]」はこれに影響を受けた部分がある。読んで推測してみてくれ。 |- | 有栖川有栖「孤島パズル」||Mapilaplapより拝借 || 再読。やはり学生アリスシリーズは良い。茫漠とした事件が、ほんの些細な手がかりから延びるロジックによって、たった一人の人間の仕業と特定される、この鮮やかさ。まさに一枚のジグソーパズルのごとき、美麗極まりない作品。再読によって解像度が爆増しした。「島のすべてが<ruby>論理<rt>ロジック</rt></ruby>に奉仕する」って惹句、かっこよすぎんか? |- | 伊坂幸太郎「マリアビートル」|| Popbobより拝借|| 映画を見にいくことになって、直前に借りて読んだ。たぶん再読だが初読といっても差し支えない忘却具合。伊坂らしい小気味良い展開と、かっこいいアクションがよい。映画「ブレット・トレイン」も結構改変されていて、こっちも楽しめた。ハリウッドらしい派手なアクションと、意外とそこまで違和感を感じなかった日本の描写、キャラの性格の変わり具合など。畳み掛けるラストには興奮した。刀一振りで戦うイケオジとか卑怯すぎる。そんなん好きに決まってますやん。 |- | 村上春樹「風の歌を聴け」 || Mapilaplapより拝借||短くて入門にはうってつけだったと思う。どんな難解な文章を書くのだろうと戦々恐々としていたら、思ったより平易な言葉遣いで安堵した覚えがある。斬新な比喩や話運びに結構驚いた。真価の一割も理解できていないとは思うので、再読せnever. |- | 澤村伊智「ぼぎわんが、来る」||Mapilaplapより拝借||ホラーを忌避してきた私だけど、意を決して読んだ。第一章のラストから第二章の前半にかけては、ひょええええっと読んでいた。しかし後半は存外にエンタメ色が強く、ホラー初心者にも優しい出来。ミステリ的技巧も使われていたりして、なかなかに面白かった。 |- | 澤村伊智「ずうのめ人形」||Mapilaplapより拝借||早速シリーズ二作目。ミステリ的要素がさらに強く援用されていて、おっと思った。ホラーとしても安定の怖気で、引き続き良かった。 |- | 羽田圭介「黒冷水」||キュアラプラプより推薦||読んだ動機は大変に不純だったが、人間の厭な部分を抉り出す筆力に圧倒された。徹底的に厭な話運びは、一周回って爽快。全然そんなことないのに。作者はこれを17歳の時に書いたらしく、ひょええ……。 |- |雨穴「変な家」||キュアラプラプより拝借||ネット記事みたいな形式で、広く読者を獲得したことは賞賛に値すると思う。奇妙な間取りから浮かぶ真相、って発想の時点で勝利です。脱帽! 私は第一章が好き。あと図版を頻繁に挿入してくれたのは助かった。 |- | 澤村伊智「などらきの首」||Mapilaplapより拝借||シリーズ三作目にして初の短編集。ミステリ要素を絡めた作品も多く、好みに合った。推協賞も獲った「学校は死の匂い」、異様な舌戦がとんでもない地平に達する「居酒屋脳髄談義」あたりが好き。 |- |雨穴「変な絵」||キュアラプラプより拝借||私は前作よりもこっちの方が好き。形式が小説になっているのもあるかもだし、何より動機がある程度地に足のついたものになっていたのが高評価。全体的にビビり散らかした。特に第一章の終盤とか。絵という視覚に訴えるものなのがやはり上手いよね。間取りもしかり。 |- |青崎有吾「早朝始発の殺風景」||Mapilaplapより拝借||好きすぎる。青春の気まずい会話劇が、論理によって思いもしなかった裏面を見せる。この逆転が最高すぎるし、シンプルに小説としてのクオリティも高い。私が漠然と「こんなの書きてえなあ〜」と思っていた、その理想形を横っ面に叩きつけられた。最高。短編ミステリの一つのイデアを見た。表題作の切れ味、「メロンソーダ・ファクトリー」のあの雰囲気、「三月四日、午後二時半の密室」のあまりの完成度……。えげつない。後に買った。 |- |夕木春央「方舟」||他人より拝領||エグい。完成度が非常に高い本格ミステリなのだが、結末がえげつない。余韻の海に顔を沈められ、なかなか上がってこれなかった。南ノ南「星界ちゃんと可不ちゃんのおつかい合騒曲」の力を借りないと寝られなかった。一読の価値はある。さっさと読むんだ! |- |綾辻行人「人間じゃない」||せうゆより拝借||いろんな短編が収録されていて、やっぱり綾辻好きだわぁと実感した。正統派ミステリ「赤いマント」、読んでて怖かった幻想ホラー「崩壊の前日」あたりが好き。 |- |我孫子武丸「殺戮にいたる病」||キュアラプラプより拝借||再読。さすがの技巧に酔いしれた。主人公の心理描写がうますぎ、サイコサスペンスとしての出来が高すぎる。解説にて引用されていた作者の評論の一文に、深く納得するなどもした。 |- |斜線堂有紀「楽園とは探偵の不在なり」||Mapilaplapより拝借||特殊設定の造形がうますぎる。その世界ならではのドラマがめちゃくちゃ読ませた。ミステリとしてはトリックメインでまあまあだったけど、本格ミステリ畑の人じゃないのでしゃあない。作者の本領に近いであろうSFを読んでみたい。 |- |筒井康隆「富豪刑事」||芯より拝借||三年くらい経って遂に拝借が実現した。さすがのストーリーテリングで、ミステリ初挑戦とは思えない出来。マンネリ化しないよう形式とかを細かく変えているのもすごかった。なかなか面白かった。 |- |森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」||Mapilaplapより拝借||独特の雰囲気がすごくて、SFか寓話の域。それゆえちょっと手こずったけど、読後感が良く、面白かった。これを読んだこともあって後に手を伸ばした「ペンギン・ハイウェイ」がなかなかに好き。 |- |品田遊「名称未設定ファイル」||キュアラプラプより拝借||ダ・ヴィンチ・恐山の発想力と観察力をこれでもかと味わった。発想に驚き結末に切なく思った「ピクニックの日」、ダメ人間の行く末がリアルすぎて泣きたくなった「最後の1日」、コンパクトに刺してくる「過程の医学」とかが好き。 |- |殊能将之「ハサミ男」||キュアラプラプより拝借||メインこそ見破ったものの、サブもめちゃくちゃ充実していて、超楽しめた。サスペンスとしても申し分ないのに本格要素までてんこ盛りで贅沢すぎる。かっちりとした文体やほどよいユーモアもいい。何より、怖いのになぜかたまらなく魅力的なハサミ男の造形が素晴らしすぎる。 |- |桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」||Mapilaplapより拝借||奇妙な少女の、短くも濃厚な交歓。悲劇なのに、なぜか読後は希望や明るさを感じられる、不思議な体験だった。短いけど中身はとても濃くて、容易には忘れられない。強い印象を残す物語だった。 |- |映画『インセプション』||YuitoのAmazonアカウントとMapilaplapのMacを拝借||バチクソ面白かった。夢に潜入するという発想、夢の映像化という時点で強いのに、何重もの入れ子構造が収斂するラストは圧巻。下の層ほど時間の歩みが遅いという設定を生かしたキックの重なり、エグい。伏線回収もすごくて、幕引きも天才的。終わった後は放心状態だった。やべえ〜〜〜。弊校祭、働かなくて良かった〜〜〜。 |}
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