「竹槍」を編集中 (節単位)

== 信仰 ==
先述の通り、竹槍には信仰されればされるほど強力になっていくという特徴がある。しかしながら本来、少なくとも表面上では、竹槍はただの「竹でできた槍」であったため、信仰される余地などなかった。

それにもかかわらず、日本軍は竹槍を倒錯的に信仰してしまった。偶然か必然か、木刀でも石器でもなく、信仰されればされるほど強力になっていくという特徴を持つ唯一の武器、「竹槍」を信仰してしまったのである。

その結果、竹槍は強力な大量破壊兵器へと変貌を遂げた。竹槍は強くなればなるほどより信仰され、信仰されればされるほどより強くなっていく。

今や人類にこの無限ループを止める手立てはない。このまま竹槍が兵器としての強さを増していき、数年後にはたった一本の竹槍が地球を壊滅させられるほどの力を持つことになるという可能性は十分にある。

そのとき、インドネシアの混乱によって世界にばらまかれた竹槍のひとつが、ヒューマンエラー、はたまた兵器としての実際の"使用"によって発動してしまったならば。

人類が存続できる可能性は―――――明らかなものである。