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二・零零事件
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==動機の考察== 前述したように、少年が事件を起こした動機は様々な人々によって多くの説が出され、議論が紛糾した。以下に主なものを抜粋して述べる。 ===快楽殺人説=== 少年は人を殺害することに快感を覚えたため、凶行を繰り返したという説。現在、この説が最有力視されている。犠牲者数が異様に多いこと、無差別に生徒を殺害していったこと、少年が事件の最中笑っていたという証言などが、この説を補強している。 だが一方で、少年が犠牲者を"選別"していたとみられること、包丁一本しか用意しておらず計画性に欠けることなどには反する。また、個々の事件に向き合わず形にはまった解釈でしかないという批判もある。 ===日頃の恨み説=== 少年は日頃から周りの人々に恨みを抱いており、それがあの日爆発して凶行に及んだという説。この説に則れば、少年と関わりと薄かった中学1年生・高校1年生が標的にならなかったことには説明がつく。また、少年は大規模ないじめにあっていて、事件はその報復だったという説もある。 しかし、生存者の証言にある少年の人物像に合わないこと、交友の全くなかった生徒も殺されていること、逆に関わりのあった教師が被害に遭っていないことの説明はつかない。 ===統合失調症説=== 精神科医である馬淵啓輔氏がはじめに提唱した。独り言を多く呟くことは典型的な統合失調症の症状であり、馬淵は更に幻覚も見ていたのではないかとする。 <blockquote><span style="font-size:105%"><font face="Times New Roman">彼(引用者注:「少年」を指す)は人を殺しながら「ゲロ」とか「キショい」とか言っていたという。私は、彼にはクラスメイト達が何かおぞましいものに見えていたんじゃあないかと思うんです。そして何かそれを取り除かねばならないという強迫観念めいたものに取り憑かれていたんじゃあないかと。幻覚に独り言、これらは彼が統合失調症だったことの明白な証拠ですよ。犠牲者にはおぞましく見えてしまう何か、共通点があったんじゃあないかな。おぞましく見えるよう彼の脳に働きかける、鍵となる何かがあったのかも。その共通点が何だったかは、彼が自殺してしまった異常<ref group="注">原文ママ。「以上」の誤字か。</ref>、もう知りようがないんだろうよ。<br>〜馬淵啓輔</font></span><ref>馬淵啓輔氏のTwitterでの発言より抜粋。</ref></blockquote> いくつかの疑問を解決している一方で、「精神疾患を都合良く当てはめている」「精神病患者への偏見を招く」といった批判も受けている。
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