「ターゲット俳句」を編集中 (節単位)

===拡張と改革===
第一次ブームも収束し、長らく忘れられてきたターゲット俳句であったが、それから実に一年もの時を経て第二次ブームが発生した。

今までのターゲット俳句の対象は専らターゲット1900に限られてきたのに対し、このときは他の英語のテキストや参考書、さらには漢文や保健体育の教科書にまでターゲット俳人たちはその手を伸ばし<ref>なお、『Evergreen』や『詳説漢文』、『TOP2500』など、このとき使われたテキストの数多くを出版していた「いいずな書店」は、ターゲット俳人のパトロンとして称賛された。</ref>、結果類を見ないカンブリア爆発が巻き起こることとなる。

また、形式論を重んじるばかりにただ合計が十七音となるようにしただけの恣意的なタゲ俳抽出が行われていた第一次ブームの反省から、「俳句」としての美しさに重きを置いた作品も増加した。これにより、種田山頭火のような名うての自由律・破調強者を信奉するカウンターカルチャーも生まれてきており、ターゲット俳句は正しく芸術ジャンルとしての成熟を遂げつつあるといえよう。

これらの改革を通して、この芸術体系は元来の「ターゲット俳句」と呼ぶにはそぐわないものへと変貌を遂げた。しかしながら、依然としてこれは「ターゲット俳句」である。ターゲット俳句の本質は、ターゲット俳人らのイズムは、未だ失われていないのだ。