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==展開(物語)==
昔昔、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。二人には子供が無く、古びた小屋に夫婦で住んでおりました。この日二人はいつものように、柴刈りや洗濯をして過ごしておりました。

そして翌日、この日もいつものように、お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯しに行きました。

さらに次の日も、柴刈りと洗濯を済ませて一日を終えました。この辺は平和で何事も無く、天気も日本晴れが続いておりました。

{{格納|名前=物語を|中身=ところがその次の日、お婆さんが洗濯をしていると、なんと上流から大きな桃が流れてきました。お婆さんはそれを拾い、家へ持ち帰りました。するとお爺さんも帰っていて、なんと光る竹を持っていたのです。

その時戸が叩かれ、開けてみると女が立っておりました。
<br>「どうも、突然ですが機を織って恩返しさせてください」
<br>それだけでなく女の背後ではたくさんの地蔵が飛び跳ね、何やら車を曳いてきたではありませんか。横にはなぜか海亀がいて、
<br>「竜宮城へ案内します！」
<br>と叫んでいます。その時、お爺さんが悲鳴を上げました。縁側の外に馬と犬と猫と鶏が一列に積み上がっていたからです。はっと夫婦が周りを見渡すと、家の中には既に幾人、幾匹もの闖入者がいました。

「マッチはいかがぁ？」
<br>「お婆さん、どうしてあなたの口は」
<br>「枯れ木に花を咲かせましょう！」
<br>「では屏風から虎を」
<br>「あなたが落としたのはこの」
<br>たちまち大変な喧騒です。

家の中では、囲炉裏で子豚が狼を煮、背に火のついた狸が逃げ回り、巨大な豆の蔓が屋根を突き破り、猿が蟹を潰したと思えば全裸の男が堂々と歩いており、ガラスの靴が砕ける音が響く中少年は熊と相撲を取り、少女は林檎を食すや否やもがき苦しみ、颶風が家を破壊した次の瞬間日差しが勢いを増し酷暑となりました。

お爺さんとお婆さんは泣いて逃げ回り、騒ぎは一向に収まる気配はありませんでしたとさ。めでたし、めでたし。}}