「
10月の真実
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===惑星への不時着=== 暫くして、46.36度時点、宇宙機の反応は復帰し、11110番との意思の疎通も回復した。しかし、装置の故障のためか、位置情報の通信だけは不可能になっていた。<ref>このため実際には、11110番の所在は事件を通してずっと不明なままであった。</ref> 11110番の報告によれば、機体はちょうどこのとき何らかの惑星に不時着していて、その衝撃で制御システムが復旧した可能性があるとのことであった。 その後、46.38度には、再び11110番からの報告が届いた。その内容は概ね以下の通りだった。 *11110番が不時着した場所は固着の生物のコロニーの近辺であった。 *その生物は高度な知能を持っており、友好的で、かつ簡単な地球語<ref>第二次冷戦以後に再制定された新版のものであった。</ref>を話せた。 *彼らにここはどこかと尋ねると、土をなぞって地球文字で「10月」と書き記した。 *このような彼らの反応から、少なくともこの惑星は人間の訪問を受けたことがあると考えられ、そのときに地球語等を教わっていたとすると、この「10月」という標記にも信頼性が認められる。 *「10月」の第1次調査では、住民に地球語を教えたという記録が残っている<ref>この調査に限らず、人間は知的生命体と接触したときある程度の「地球語」を教えることを推奨されているため、人間に会ったことのある知的生命体は、多かれ少なかれ基本的な地球語を使えることになる。</ref>。また、住民の特徴もこの「白い毛」「二足歩行」という記録と合致している。 *これらのことから、この惑星はほぼ間違いなく10月であると推測される。
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