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酸闢
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==危険性== 酸闢の危険性は明らかなものであるが、あまり認知されているとは言い難い。しかし実のところ、ほとんどの人間はそれが酸闢だと知らずしてそれを経験したことがあるという研究結果がある。 また、酸闢は脳に重大なダメージを与えることがあるという可能性も示唆されている。以下は、その論拠となった聞き取り調査の文字起こしである。 <blockquote> 「酸闢が発生したとき、どのような気持ちになりましたか?」 ――は……はあ。えっとまあ、なんかこう、嫌な気持ちになりましたね、まあ。 「これによって受けた危害はどれほどのものでしたか?」 ――き、危害……? いや別にそんな危害とかそういうのはない……んじゃないですかね。 「酸闢によってあなたに生じた不快感の正体は何だと思いますか?」 ――え、まあ、普通にあの「ガリッ」って感触ですかね。 「あなたは自身が酸闢の危険性を正しく認識できていると思っていますか?」 ――はあ……というか何というか……何でこうもあなたはあれを危険なものと捉えてるんですか? こっちが質問したくなりますよ。 「……?」 ――いやだってそもそも、「酸闢」なんて仰々しい名前とか使っちゃって、結局あなたが言ってるのって「アサリに砂が入ってた」ってだけのことじゃないですか。 「…………」 ――え? いやちょっと……何するんですか! やめてください! ねえ! ちょっ…… </blockquote> このように、酸闢に侵された人間には、その危険性を正しく認識できなくなるという影響さえ与えられる可能性がある。
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