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{{秀逸な記事|秀逸性= | {{秀逸な記事|秀逸性=今年}}{{基礎情報 国 | ||
|日本語国名=アンモク共和国 | |日本語国名=アンモク共和国 | ||
|正式国名= | |正式国名=Republik Angmogh | ||
|国旗ファイル名=アンモク共和国国旗.png{{!}}320x226px | |国旗ファイル名=アンモク共和国国旗.png{{!}}320x226px | ||
|国章ファイル名=アンモク共和国国章.png{{!}}169x226px | |国章ファイル名=アンモク共和国国章.png{{!}}169x226px | ||
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==歴史== | ==歴史== | ||
アンモクの偉大な歴史について説明するときは、概ね以下のような歴史区分が用いられる。 | |||
*神話時代 - 「オー神(オーかみ)」という唯一神の兄弟{{矛盾|date={{CURRENTYEAR}}年{{CURRENTMONTHNAME}}}}が宇宙を支配していた時代。 | *神話時代 - 「オー神(オーかみ)」という唯一神の兄弟{{矛盾|date={{CURRENTYEAR}}年{{CURRENTMONTHNAME}}}}が宇宙を支配していた時代。 | ||
*建国時代 - 神話時代と神国時代の間にある、兄弟が「アンモク神国」建国のための行動を取っていた時代。 | *建国時代 - 神話時代と神国時代の間にある、兄弟が「アンモク神国」建国のための行動を取っていた時代。 | ||
178行目: | 178行目: | ||
住民自治会議によってシハヤタ会議が開かれた直後、人々が気付いたことがあった。議会には議事録が無くてはならないということである。人々はすでに[[アンモク語|共和国式アンモク語]](現代アンモク語)を話していたが、言語を表記するための文字が無いことについては古アンモク語と同様であった。仕事の早い彼らは早速、自分たちが持っている音素を満遍なく表すことができるような、以下の'''アンモク語アルファベット'''を編み出した。アンモク語アルファベットは、ラテンアルファベットの起源の一つとなった。 | 住民自治会議によってシハヤタ会議が開かれた直後、人々が気付いたことがあった。議会には議事録が無くてはならないということである。人々はすでに[[アンモク語|共和国式アンモク語]](現代アンモク語)を話していたが、言語を表記するための文字が無いことについては古アンモク語と同様であった。仕事の早い彼らは早速、自分たちが持っている音素を満遍なく表すことができるような、以下の'''アンモク語アルファベット'''を編み出した。アンモク語アルファベットは、ラテンアルファベットの起源の一つとなった。 | ||
{ | {| class="wikitable mw-collapsible mw-collapsed" style="text-align:center;" | ||
|+アンモク語アルファベット | |||
! style="width:1em;" | 字種 !! 三書 !! 字形 !! 名称<ref group="†">なお、子音は [[ファイル:ag-silent.jpeg|35px|middle]] を除いて特定の名称を持たない。</ref> !! IPA<ref group="†">最も一般的なもののみ示した。音声表記が2つ並ぶものは、左が強勢のないとき、右が強勢のあるとき。</ref> !! 翻字 !! 備考 | |||
|- | |||
! rowspan="18" | 母音字 | |||
! rowspan="7" | ティナ・アーン<ref group="†">古アンモク語で「きわめて立派な文字ども」の意。</ref> | |||
|[[ファイル:ag-a.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | アー || [ə] || a || style="text-align:left;" |[[ファイル:ag-a-2.jpeg|35px|middle]](異体字) | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-e.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | エ || [ɛ]/[e] || e || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-ei.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | ミ || [ɪ] || ei || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-i.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | ティ || [ɨ] || i || style="text-align:left;" | 原則として語頭にのみ出現する。 | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-oa.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | パ || [ɔ] || oa || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-oah.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | アープ || [ɔː] || oah || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-aae.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | マペ || [aɛ] || aae || | |||
|- | |||
! rowspan="5" | プコース・アーン<ref group="†">古アンモク語で「冗長な文字ども」の意。</ref> | |||
|[[ファイル:ag-ae.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | クター || [ɛ] || ae || style="text-align:left;" | 現在では、固有名詞を除いてほぼ使用されない。 | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-o.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | ト || [o] || o || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-eih.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | イート || [ɪː] || eih || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-ey.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | ターキ || [eɨ] || ey || style="text-align:left;" | 原則として語末にのみ出現する。 | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-oy.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | トーキ || [oɨ] || oy || style="text-align:left;" | 原則として語末にのみ出現する。 | |||
|- | |||
! rowspan="17" | メイタス・アーン<ref group="†">古アンモク語で「かわいらしいふりをした文字ども」の意。</ref> | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-oe.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | エース || [ø] || oe || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-aa.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | カー || [əː]/[ʌ] || aa || style="text-align:left;" | [ʌ] と発音するときは直後の子音が長子音となる。 | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-oh.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | オー || [oː] || oh || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-ai.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | メイ || [ɛi] || ai || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-oi.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | オイス || [oɪ] || oi || | |||
|- | |||
! rowspan="11" | 子音字 | |||
|- | |||
|(文字なし) || - || [p] || p || [[ファイル:ag-i.jpeg|35px]] 以外の母音字が音節の先頭に書かれるとき、その音節の頭には音素 /p/ が付される。 | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-silent.jpeg|35px]] || style="text-align:left;" | ムカット || (発音なし) || (該当なし) || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-m.jpeg|35px]] || - || [m] || m || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-k.jpeg|35px]] || - || [k] || k || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-t.jpeg|35px]] || - || [t] || t || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-s.jpeg|35px]] || - || [s] || s || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-p-b.jpeg|35px]] || - || [p] || p || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-k-b.jpeg|35px]] || - || [k] || k || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-t-b.jpeg|35px]] || - || [t] || t || | |||
|- | |||
|[[ファイル:ag-h.jpeg|35px]] || - || [ː] || h || 直前の子音を長子音化する。 | |||
|} | |||
アンモク語アルファベットが出来たことで、ようやく、国政にとって不可欠である議事録を作ることが可能になった。たとえば、以下は住民自治会議第五の会議の議事録である。 | |||
<blockquote> | <blockquote> | ||
</blockquote> | </blockquote> | ||
289行目: | 348行目: | ||
====議長==== | ====議長==== | ||
住民自治会議の'''議長'''は、形式的には[[#虚王|虚王]] | 住民自治会議の'''議長'''は、形式的には[[#虚王|虚王]]に次ぐナンバー2であるが、国事に関わる全てのことについて最終決定権を持つため、事実上は国家最大の権限を有している。毎月1日に開かれる会議によって、立候補者の中から1名が決定される。立候補者が居ない場合や満場一致による決がなされなかった場合は、前々月の議長が自動再任する。 | ||
現在の議長は[[リャロッキヌ・ハヤカワ]]である。彼女は歴代41人目の女性議長としてかなりブイブイ言わせており、再立候補からの再選と自動再任を繰り返して24年9ヶ月もの間連続で議長を務めている。 | 現在の議長は[[リャロッキヌ・ハヤカワ]]である。彼女は歴代41人目の女性議長としてかなりブイブイ言わせており、再立候補からの再選と自動再任を繰り返して24年9ヶ月もの間連続で議長を務めている。 | ||
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*1353年以降アンモク共和国に入国できた外国人はほとんどいない。<ref group="†">なお、[[佐内竜之介]]が1418年、小鳥に変身して3時間ほど領空内を飛び回った記録がある。もちろん違法である。</ref> | *1353年以降アンモク共和国に入国できた外国人はほとんどいない。<ref group="†">なお、[[佐内竜之介]]が1418年、小鳥に変身して3時間ほど領空内を飛び回った記録がある。もちろん違法である。</ref> | ||
*市輸庁という国家機関が外国人に滞在許可証を出す仕組みは存在するが、実行されたことは一度もない。 | *市輸庁という国家機関が外国人に滞在許可証を出す仕組みは存在するが、実行されたことは一度もない。 | ||
*外国人差別思想の普及率がここ{{#expr:{{CURRENTYEAR}}-1300}}年間ずっと100%である。<ref>[[ハッピーランドヘルスセカンド]]社による調査報告 [[Sisters:WikiWikiリファレンス/"Do you admire your country the best?"/What we figure out through the past 1000 years|"Do you admire your country the best?" - What we figure out through the past years]] より。</ref><ref group="†">{{CURRENTYEAR}}年現在、ほとんどのアンモク共和国国民は外国人を見たことがないと思われる。</ref> | *外国人差別思想の普及率がここ{{#expr:{{CURRENTYEAR}}-1300}}年間ずっと100%である。<ref>[[ハッピーランドヘルスセカンド]]社による調査報告 [[Sisters:WikiWikiリファレンス/"Do you admire your country the best?"/What we figure out through the past 1000 years|"Do you admire your country the best?" - What we figure out through the past 1,000 years]] より。</ref><ref group="†">{{CURRENTYEAR}}年現在、ほとんどのアンモク共和国国民は外国人を見たことがないと思われる。</ref> | ||
容易に想像できるように、アンモク共和国と一度も交易をしたことがない他国も多い。アンモクという名前すら知らない他国の若者も多い。これがアンモクの外交の現状であるが、解決に向けた動きは特に無い。 | 容易に想像できるように、アンモク共和国と一度も交易をしたことがない他国も多い。アンモクという名前すら知らない他国の若者も多い。これがアンモクの外交の現状であるが、解決に向けた動きは特に無い。 | ||
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通常の衣生活は日本での状況とさほど変わりは無いが、儀礼の際は「カデュエス」という六角形の衣服を纏う。通気性は悪いが、最も拍手がしやすい形状となっている。 | 通常の衣生活は日本での状況とさほど変わりは無いが、儀礼の際は「カデュエス」という六角形の衣服を纏う。通気性は悪いが、最も拍手がしやすい形状となっている。 | ||
====食生活==== | ====食生活==== | ||
=====ファストフード===== | |||
アンモク共和国では、'''ファストフード'''と呼ばれる手軽で味の薄い料理がよく親しまれている。なお、これは、アメリカ合衆国などにおける同名の不健康食品とは全く関係ない。 | |||
ファストフードの原材料となる食材は、生食可能でかつ味が薄いもの、たとえば[[食パン]]の耳、[[豚が飛ぶ|豚]]の足、鮫の頭などが主流である。これらは生食可能なため、当然ながら特に調理されずに食べられている。調理や後片付けがほとんど要らず、味も刺激的でないファストフードは、何ら気兼ねなく楽しめる食事として全国民に人気を博している。 | |||
====住生活==== | ====住生活==== | ||
=====刑務所外部===== | |||
アンモク共和国の刑務所外部における住生活は、極めて多様的である。自宅に住まう者に限っても、屋根は三角形のものから半円型のものなど、また階数は地下13階建てから4階建てなど、さまざまが見受けられる。自宅に住まうかにこだわらなければ、議事堂付近で野宿する者や、議事堂付近で野宿しない者も居る。 | |||
=====刑務所内部===== | |||
アンモク共和国の刑務所内部における住生活は、ほとんど一様である。同じ横縞の衣服をまとった人々が、まったく同じつくりの住居に住んでいる。住居の特徴としては、鉄とコンクリートの無機質な内装、正方形の部屋が一つだけというあまりに変化のない間取り、そして壁の一つが水平方向に縦縞で吹き抜けているという現代アートのようなデザインなどが挙げられる。 | |||
===宗教=== | ===宗教=== | ||
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アンモク共和国では、'''[[アンモク語]]'''という言語が話されている。「アンモク語」という呼称の由来は定かでないが、アンモク共和国で話されていることから来ているのではないかと言われている。一見するともっともらしい説だが、断定するにはまだ不十分であり、慎重な議論が求められている。 | アンモク共和国では、'''[[アンモク語]]'''という言語が話されている。「アンモク語」という呼称の由来は定かでないが、アンモク共和国で話されていることから来ているのではないかと言われている。一見するともっともらしい説だが、断定するにはまだ不十分であり、慎重な議論が求められている。 | ||
[[アンモク語]] | [[アンモク語]]は、神国時代に兄弟が使っていた「古アンモク語」または「天啓語<ref group="†">「天啓」とは神から人間に伝えられる言葉のことであるが、神国時代、兄弟が人間に対しこの言語を用いて何かを語ったわけではない。にもかかわらず兄弟の言語がこう呼ばれるのは、それがしばしば、現在の[[アンモク語]]文法、ひいては自然言語が共有する性質について知るためのヒントとなるからである。</ref>」が、一般に広まって、あるいは一般に広めるために変化したものである。 | ||
===娯楽・芸能=== | ===娯楽・芸能=== | ||
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人口がわずか47人のアンモク共和国は、政治家にとって「直感的に」政策を進めても大きな失敗に繋がらず、また政治を受ける側にとっても現在行われている政策がクリアに見え、その意図も分かりやすい、という環境があることから、政治学の分野に興味を持つ者は皆無である。それでもアンモクは、神国時代から外内政両方において平静が保たれており、さほど問題は無いように思われる。 | 人口がわずか47人のアンモク共和国は、政治家にとって「直感的に」政策を進めても大きな失敗に繋がらず、また政治を受ける側にとっても現在行われている政策がクリアに見え、その意図も分かりやすい、という環境があることから、政治学の分野に興味を持つ者は皆無である。それでもアンモクは、神国時代から外内政両方において平静が保たれており、さほど問題は無いように思われる。 | ||
しかし、アンモク人の政治学修学を求める議論があることも確かである。たとえば「文明国に『学ばれざる学問』があるのはいただけない」「外部者の口出しを拒む性質のあるアンモクでは、政治が倫理上誤った方向に一度でも進めば、人権が大きく阻害される危険がある」といった指摘は、もはや伝統的にと言えるほど大昔からなされているものである。また最近{{疑問詞範囲|疑問詞=いつ?}} | しかし、アンモク人の政治学修学を求める議論があることも確かである。たとえば「文明国に『学ばれざる学問』があるのはいただけない」「外部者の口出しを拒む性質のあるアンモクでは、政治が倫理上誤った方向に一度でも進めば、人権が大きく阻害される危険がある」といった指摘は、もはや伝統的にと言えるほど大昔からなされているものである。また最近{{疑問詞範囲|疑問詞=いつ?}}の例では、「アンモク共和国は確かな権威をもった国であるはずなのに、たとえば国の現地語正式名称が未だに "Republik Angmogh" である<ref group="†"> "Angmogh" という綴りは[[アンモク語#独釈|独釈]]であり、また "Republik" は「共和国」を意味するドイツ語である。このことはしばしば、「最古の歴史を誇るアンモクともあろうものが、愚国ドイツの言語を拝借している」と揶揄される(この議論は学術的には支持されていない)。</ref>など、彼らは自覚に欠けているといえる。これを解消するには、政治学を修めて正式国名の決定法の要を覚え、独自の名称を定めるほかに道はなかろう」というヒジュダスの指摘もある。 | ||
==脚注== | ==脚注== | ||
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{{foot|ds=あんもくきようわこく}} | |||
<span style="display:none">話はここで途切れている。</span> | <span style="display:none">話はここで途切れている。</span> |
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