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 すべてが透明だった。空間はただ茫然と立ちすくみ、そこには静寂さえなかった。まっさらなキャンバスに躍る白も、深宇宙をたたえる夜暗の黒も、その不可視のガラス張りの前では、不在を象徴するに値しない。
=序曲「きみがよ~ん」提出=
==「きみがよ~ん」案==
{|class="wikitable"style="background-color:white"
|style="border:1px solid #c0c0c0;padding:0 1em"|
'''きみがよ~ん'''<span style="font-size:75%;">(作詞作曲: [[利用者:キュアラプラプ|キュアラプラプ]])</span><br>Gimme gimme jumpscare<br>
Gimme gimme soundscape<br>
さあ勝てば官軍 死ねば英雄<br>
出陣 why not<br>
<ruby>故郷<rt>いなか</rt></ruby>の母に 贈ります<br>
槍となって 捧げるよ<br>
この命 お国に<br>
<br>
口ずさむ<br>
君が代に<br>
ふと思う<br>
もしかして<br>
<br>
この曲の編曲者<br>
ド~イ~ツ~じ~ん~ じゃん<br>
ああこんなの絶対<br>
け~し~か~ら~ん~ わな<br>
もう自爆のやる気も<br>
き~え~う~せ~そ~ だわ<br>
まあ所詮は<ruby>黄色<rt>おうしょく</rt></ruby><br>
き~み~が~よ~ぽ~え~<br>
<br>
Gimme gimme God yo<br>
Gimme gimme God yo<br>
さあ勝てない戦争 死ねば脱走<br>
出陣 why not<br>
<ruby>故郷<rt>いなか</rt></ruby>の母は 焼け死んだ<br>
リトルボーイ 新登場<br>
きみがよよ きみがよ~ん<br>
|-
|style="border:1px solid white"|[[ファイル:ラプきみがよ~ん.wav]]
|}


 透明というのは無色であって、それはやはり白でも黒でもなく、たとえばその「意識」という感覚の色を問われて想像するようなものであった。


 それは淡く澄んでいて、しかしその淡さに要求される神秘的なグラデーションは、澱となって析出しはじめた。こうして虚空は透明なまま、ゆらぎ、ひずみ、ひびわれた。世界に混沌への指向性を与えたのは、「光あれ」という言葉ではなく、意識の自問自答であった。
=記事「ビタ眠剤」提出=
==ビタ眠剤==
「ここか……事件が起きているのは。警察ももうすぐ来るだろうが……少し様子を見ておくか」


 縒れた空間が媒体となって、ようやく光が散乱し、意味ある視界が開けた。それはまさに開闢であって、空間を切り分け、天地を区別し、象った。生まれたての地平は鏡面にすぎず、天地はただ対称だったから、世界は細胞分裂の途中のようにも見えた。


 意識は、徐々に覚醒し始めた。遠くに瞬く星々が、黒い空白を連れてきたとき、近くを横切る光球が、白い炎であたりを照らした。水に溶かした絵の具のように、黒は褪せ、ほどかれ、青くなった。それは、空が産声をあげたときだった。
{{色変化|内容=<p>
{{転換}}
</p>
}}
{{vh|vh=50}}
{{転換}}


 空は視界の正面を覆うように広がっていたから、このとき初めて、彼は自分があおむけになっていることを知った。しかし、その次には、真上にあるはずの空が見えないことにも気づいた。
「……で、男の他殺体からは睡眠薬が検出されたと」


 ――それを遮っていた白い天井の蛍光灯と、つまるところ目が合ったとき、意識の焦点が収束した。彼は自分がベッドの上に寝かされていて、看護師らしき誰かの声に何か呼びかけられているというその状況を、はたと理解した。
「そうだ、探偵さん。医師の私が言うからには間違いないよ」


「もしもーし! 聞こえてますか?」
「まあ、何というか、明らかにこのビンが怪しいよな……ラベルは貼られていないようだが……ん?」


 彼女は病室奥のモニターをちらと確認したが、そこには複雑に舞いしきる白黒の砂嵐しか映っていないようで、「バッテリー切れかしら」とつぶやく。
「被害者の死体が気になりますか? このお客様は、今日のパーティーの為に当館にやって来たのです。死んでしまって残念です。不潔ですし、お片付けした方がよろしいでしょうか?」


「あ、あの……」
「あー、ここのメイド長か。いや、その必要はない。それより、これ……ダイイングメッセージじゃないか?」


 彼が言った。
「確かに、文字にも見えるなア。えーとどれどれ、『ビタ眠剤』……? なるほど! 犯人は、ビタ眠剤という者なのかア!」


「すみません、ここは……?」
「ちょっとアナタ、しっかりしなさいよ。こんな素っ頓狂な声出して、館の、館の主人としてぇ、恥ずかしいわもう恥ずかしくないの? アッハハ」


「あっ! 意識が戻ったんですね!」
「そうだぞ親父。このパーティーの参加者にそんな名前の奴いない。ほら見ろ、これが今館にいる全員のリスト。赤ペンは俺の書き込みだ」


 彼がいかにも臆病そうに、その声の主を捉えようとする間にも、続けて声が聞こえてくる。
{|class="wikitable"
|+パーティーの流れ
!本番
|被害者||館の主人||館の妻||御曹司<span style="color:red>'''(自分)'''</span>||メイド長||医者||不法侵入YouTuber||女スパイ<span style="color:red>伊織さんは、こいつには何をしてもいいって言っていたけど、だれ?</span>||岸田総理||天草四郎時貞
|-
|colspan="13" style="color:red;background-collor:white;border:5px dashed red;border-top:none"|'''☆事<big>件発生後追</big>加→探偵(伊織さんが、電<small>話で誘い出すように言っていた<span style="background-color:red">ごめんなさい)</small>'''</span>


「はじめまして、私は、勝手ながらあなたの看護を務めさせていただいている者です。先日あなたがこの辺りで意識を失っていたところを……」
<span style="background-color:red">'''<small>さらに後で</small>来<big>る?</big>→警<big>察(電話し</big>た!来るまでぜったいばれないようにする!)'''</span>
|}


 この声は、彼が寝かされているベッドのすぐ横の棚、その上段にあるスマートスピーカーのような小さな機械から発されていた。
「えー、つまり、おそらく他殺体から検出された睡眠薬というのは、この『ビタ眠剤』とやらのことなんだろう。そしてこれは十中八九……この、謎のビンの中の錠剤だろうな」


「ああ、ええと、申し遅れました。私はAIです」
「いや、それにはさらなる検討を重ねる必要があると思われるが……」


「Jesus! What the hell boy, I just wanna have a golden CHRISTIAN HEART you know?」


「飲んでみるか……飲んでみたらこれが睡眠薬かどうかわかるしな。最良の方法にちがいない」


     *   *   *
「テラワロスwwwwwwwwwwwwこいつなんと、謎のボロアパートに今潜入してカメラ回していっているのですが、見るからの怪しげっぽい錠剤を呑み込んでますwwwwwこれは期待できるぞwwwwwww」


「ま゙ってえ゙ぇ……ぜっ゙っ゙だい、のん゙じゃ、だ、め゙、ぇ゙」


「おいッ! 女スパイ! うるさいぞオ! 今何時だと思ってるんだア!」


「んー、なるほど。つまり、あなたは過去からタイムスリップして来た、そう言いたいわけですね?」
「ちょっとアナタ、アナタたら、アナタったら本当にもう、伊織さんも呆れてるじゃないのよお、アッハハ」


 彼女の言葉に、彼は居心地が悪そうに答えた。この診療所は、完全に彼女たちのボランティアによって運営されており、診察行為も彼女ら自身で行っている。
「母さん、でも、伊織さんの表情はガスマスクで覆われていて見えないよ。親父も、女の人を蹴るのはやめたほうがいいよ」


「は、はい。僕のいた時代では、まあ確かにAIブームみたいなことも起きてはいましたけど、それでもまだ発展途上で、ましてさっき言ってらしたように……AIに人権を認めるなんていうのは、ちょっと考えられないというか……」
「あら、ホント、すみませんねうっちの、ウチュ、ウチの子ったらおべっかでホントにアッハハハ」


「しかし――あなたは自分が住んでいた地域も、家族の名前も、自分の名前さえわからない、と」
{{転換}}


 カルテこそ電子化されてはいるが、このような問診の形態ばかりは、彼の言う「過去」のそれと何ら変わりないものだった。――この病室にいる生物学的「人間」が、たった一人であることを除けば。
「んん……どうなってる? 『ビタ眠剤』を飲んで、い、意識が飛んでいた……ここは? 夢? 夢か? 雪山?」


「そうなんです。何故か……どうしても思い出せません」
「そうだ、探偵さん。医師の私が言うからには間違いないよ」


「なるほど、わかりました」
「雪山? 確かにここは寒いですね。暖房をお付けいたしましょうか? ストーブをお付けいたしましょうか? 電子レンジは流石に耐えられませんよね? オーブンもありますけど耐えられませんよね?」


 大量に蓄積されてきた情報を抽出し、つなぎ合わせて、彼女はさも深刻そうな、憐れむような声音を合成し、診断を下した。
「アアおっかねえおっかねえ、寒いよもう手足なんかイモ焼けしそうだなア」


「――あなたは十中八九、『環境性ノストフィリア症候群』でしょう」
「アナタ、いもうあ、ヒ、芋焼けじゃなくてしも焼けでへ、でし、でしょうがアハハハ」


 その聞いたこともない病名にどう反応すればいいのか分からず、彼はとにかく続きを促そうと押し黙った。病室に沈黙が降り、モニターのホワイトノイズだけが響く。
「親父、確かに雪山ってのは寒いところだな」


「あっ、そっか、そうですよね、わかりませんよね。『環境性ノストフィリア症候群』は、まあ……つまり、『自分が過去の人間だと思い込んでしまう』という病気です」
「FUCKING COLD!!!」


 ――「環境性ノストフィリア症候群」、あるいは「懐古症候群」――二十四世紀前半に突如発生したこの原因不明の症状は、やはり地球全体を覆ったペシミズムと結びつけて考えられる。止まらない人口の減少、文明レベルを維持できなくなる不安――それらに対する防衛機制としてはたらいた、一種の「社会的幼児退行」であるとする説さえある。
「あのう、日本国民の皆さん。今、この雪に閉ざされた館のドアを、誰かがノックしているように聞こえたのですが、それにつきましてはどのように検討していくか、会議を開くべきです」


 そんな診断を受け、彼はやはり混乱しているようだった。
「チャンネル登録よろしくお願いします!グッドボタンと、チャンネル登録!通知ON!今回の、病、狂った医者の噂の真相とは……お楽しみいただけます!グッドボタンと、チャンネル登録!通知ON!」


「え、いや、でも、僕は……」
「おいおい、来客がいるんならアよ、俺が出迎えてやらねえと、よっと、つってて」


 それはひどくもどかしい思いだった。彼にとっては、自分は確かにあの二十一世紀を生きてきたはずで、それは明らかに確信をもって首肯されるべき直観なのに、その具体的な、生活的な、主観的な記憶だけが、まったく欠乏しているのだ。どこかで見た電柱のその奥の曇り空も、どこかで見た噛みあわない茶色のタイルも、都市の遠くに見える山の輪郭も、誰も彼を助けてはくれなかった。
「アナタいい加減にしらさいよ! ただでさえ物資がすふないのに、あららしい人をいれるわけにはいかないわ! わら、わ、わらひたちが、こおえて死んでしまう!」


「――ねえ、ちょっと散歩にでも出かけましょうよ!」
「もう少しの、もう少しの辛抱で、きっこ、きっと寒くないから……親父、母さん、もう少しだ」


 とつぜん彼女が切り出した。
「ん゙ん゙ううううううう ごぁ゙ あ゙っ」


「実は、わたしも発症したことがあるんです。『環境性ノストフィリア症候群』。そのときは本当に、何といいますか、信じられない思いで、塞ぎ込むこともありました。でも、ここでの治療のおかげで、ちゃんと元気になれたんです――散歩をたくさんしただけで!」
「伊織さん、女スアイ用のこほ率的な拷問用くはあちらにあったはうですよ。ああ、そうですか。なうほど。すいません、差しえがましい真似を。盲もう的なおお率主義にとらわれておりました。盲もうには灯りをつけたほうがいいかもしれませんえした」


 棚の上段で、筺体にひかれたラインが緑色に光る。これはAIの感情に連動して色彩が顕れるしくみになっており、緑色は「喜び」だった。
「ああ! ドアが壊あれた! 誰あが侵入してきたぞ!」


「どうですか? 今の世界を実際に歩いてみる、というのは、ちゃんとこの症状に効果的なリハビリとして認められていますし、良い気分転換にもなると思いますよ」
「そうあ、探偵さん。医ひの私が言うからには間違いあいよ」


 彼が気持ちを整理するのには、もう少し時間が必要だった。しかし、それでも彼の心は少し明るくなったようだった。


「そうですね。行きましょう!」
{{色変化|内容=<p>
{{転換}}
</p>
}}


 病室の窓ガラス越しに見える空はあまりにも鮮やかで、彼はしばらくそれを額縁に掛けられた絵画だと思っていた。雲はどんなレースカーテンよりも優雅に風をふくみ、大空をたゆたい、遊んでいた。


「あ、私のこと置き忘れていかないでくださいよ!」
「警察だ! 伊織海斗! 直ちに武器を捨てて投降……うっ!」


「はいはい、わかってますって」
「あああああ、はっ、あっ、こあおア、ころあえああえ!」


 彼らが病室を出ていったあと、あのモニターもすでに電源を落とされていたから、部屋は本当に静かになった。
「あ、アナ、アナタ、ひ織さんはひか、い、二階にいえ、にえ、に、にぎいいい、ぎいぎ、いぎぎい、ぎいい」


「たあ、たす、たあ! あっ、こ、ここ! だああ、あっ、あ!」


「……お゙があざあ ごえん」


     *   *   *
「い、いあぎ、あ、お、あおいろ、青白い、おぐ、おお、おおきい、大きい目え、目で、はだ、肌あおぎおくて」


{{転換}}
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「速報です。元医師の伊織海斗容疑者が、殺人罪で現行犯逮捕されました。男は郊外に所有する一軒家の中に少なくとも男女累計32人以上を誘拐・監禁し、違法な薬物の実験を行っていたところを、通報によって向かった警察に逮捕されたようです。監禁され死亡した被害者の中には、警察の女性潜入捜査官もいたそうです」


「これは恐ろしい事件ですねえ。なぜ警察は早くに捜査に踏み込めなかったのか……」


 外に出てまず彼が見ることになったのは、どうやら住宅街であるらしい構造物の群れだった。パステルカラーを基調にして、なめらかなトーンをまとうその一軒一軒が、いかにもレトロ・フューチャーらしい流線形のデザインや、素朴な木造りの三角屋根、差し色のきらびやかでビビッドな壁面タイルなどで、めいめい自由に飾り立てられている。
「どうやら、容疑者の男は薬物によって被害者たちを洗脳のような状態にしたうえで監禁していたそうですね。ところが、男が被害者のひとりであるAさんに、近くで探偵事務所を営んでいた男性を電話で誘い出すよう指示した際、密かにAさんがこの事態を警察に通報したことで、事件が発覚したそうです」


 しかし、そこに楽しげな雰囲気はなかった。街に張り巡らされているアスファルトの上には、いたるところにゴミが散乱している。もう何年も使われていないドアは、うつろに、すがるように建物に寄りかかっている。かつての住人達はいったいどこへ行ってしまったのだろうか。彼は、そう思うばかりであった。
「洗脳……それは恐ろしい」


「今、世界人口はわずか一億人程度です。ああ、もちろん、AIも含めて。三世紀前の人からすると、信じられないことかもしれませんね」
「まだ情報が錯綜しているのですが、どうやら男は自身で作製した精神作用に働きかける薬物を日常的に被害者らに投与したうえ、被害者らをいくつかの『グループ』に分けて不気味な『ロールプレイ』を行わせ、その様々な反応を観察していたといいます。そして、一定期間の実験を済ませた後は、新しく開発した薬物の作用を確かめるための実験台として、『パーティ』と偽って『グループ』ごとまとめて殺害していたということです。今回警察にこの事態を通報した被害者の男性は、痛ましいことに亡くなってしまいましたが、おそらくこの最後の実験を予期していたのでしょう。男がなぜ接点のない探偵事務所の男性を、それもわざわざ被害者の一人に、しかも証拠の残る電話で誘い出させようとしたのかは依然不明ですが、ある精神分析家の主張によれば、これは『ロールプレイ』への異常な偏執によるものだといいます。実際、この時に行われていたロールプレイは『殺人事件』だったそうで、猟奇的にも男は『被害者役』の被害者を、やはり実際に殺害していたのだということです」


 たった一つの足音のもと、腕の振りにあわせて体を揺さぶられながらも、彼女は平気そうに言う。こういう筺体のAIは、誰かに携行されるとき、加速度センサーを反射的にオフにするのだ。
「その探偵事務所の男性はどうなったんですか?」


「自分をまだ二十一世紀人だと思っている僕からすると、じっさい、そこまで信じられないことでもないかもしれません。核戦争とか、いろいろ言われてはいましたし」
「彼も、警察に通報した後、自分でもその家に向かったらしいのですが、男に薬物で殺されてしまったそうです。容疑者の男は、自身は常にガスマスクをしたうえで、家中に気体状の神経に作用する薬物を散布していたらしく、この男性もその薬物に暴露して倒れていたところを捕まってしまった後、通報した男性と同じ『グループ』に入れられ、この薬物を摂取するように仕向けられたとみられています。このガスによって、最初に突入した警察官の中にも死傷者が出たということです。なぜこのような凶悪犯罪を犯したのか、その動機については、容疑者は未だ口を閉ざしたままです」


 彼のおぼろげな記憶には、どこで見聞きしたのかも覚えていないような、大小さまざまにポスト・アポカリプスを語りつける雄弁な世界観が、雑然と漂流していた。
「これは大事件ですよ。令和最大の猟奇的事件だ。徹底的に、社会全体でこういう犯罪を議論していく必要がある」


「でも、気になります。どうして人類が……何というか、こういうふうになったのか」
「容疑者の男は、取調室でもしきりに『死眠剤』という薬物の威力を気にしているようです。おそらく、これが今回公にされた薬物大量殺人事件に用いられた薬物なのでしょう」
 
{{vh|vh=30}}
「ええ、そうですね。では、まず私たちAIの話でもしましょうか」
[[ファイル:字.png|サムネイル|左]]
 
 太陽がいよいよ西へ傾きはじめたときだった。彼女は、彼に人類史の続きを語りはじめた。

4年3月30日 (I) 17:00時点における最新版

序曲「きみがよ~ん」提出[編集 | ソースを編集]

「きみがよ~ん」案[編集 | ソースを編集]

きみがよ~ん(作詞作曲: キュアラプラプ
Gimme gimme jumpscare
Gimme gimme soundscape
さあ勝てば官軍 死ねば英雄
出陣 why not
故郷いなかの母に 贈ります
槍となって 捧げるよ
この命 お国に

口ずさむ
君が代に
ふと思う
もしかして

この曲の編曲者
ド~イ~ツ~じ~ん~ じゃん
ああこんなの絶対
け~し~か~ら~ん~ わな
もう自爆のやる気も
き~え~う~せ~そ~ だわ
まあ所詮は黄色おうしょく
き~み~が~よ~ぽ~え~

Gimme gimme God yo
Gimme gimme God yo
さあ勝てない戦争 死ねば脱走
出陣 why not
故郷いなかの母は 焼け死んだ
リトルボーイ 新登場
きみがよよ きみがよ~ん


記事「ビタ眠剤」提出[編集 | ソースを編集]

ビタ眠剤[編集 | ソースを編集]

「ここか……事件が起きているのは。警察ももうすぐ来るだろうが……少し様子を見ておくか」


*        *        *

*        *        *


「……で、男の他殺体からは睡眠薬が検出されたと」

「そうだ、探偵さん。医師の私が言うからには間違いないよ」

「まあ、何というか、明らかにこのビンが怪しいよな……ラベルは貼られていないようだが……ん?」

「被害者の死体が気になりますか? このお客様は、今日のパーティーの為に当館にやって来たのです。死んでしまって残念です。不潔ですし、お片付けした方がよろしいでしょうか?」

「あー、ここのメイド長か。いや、その必要はない。それより、これ……ダイイングメッセージじゃないか?」

「確かに、文字にも見えるなア。えーとどれどれ、『ビタ眠剤』……? なるほど! 犯人は、ビタ眠剤という者なのかア!」

「ちょっとアナタ、しっかりしなさいよ。こんな素っ頓狂な声出して、館の、館の主人としてぇ、恥ずかしいわもう恥ずかしくないの? アッハハ」

「そうだぞ親父。このパーティーの参加者にそんな名前の奴いない。ほら見ろ、これが今館にいる全員のリスト。赤ペンは俺の書き込みだ」

パーティーの流れ
本番 被害者 館の主人 館の妻 御曹司(自分) メイド長 医者 不法侵入YouTuber 女スパイ伊織さんは、こいつには何をしてもいいって言っていたけど、だれ? 岸田総理 天草四郎時貞
☆事件発生後追加→探偵(伊織さんが、電話で誘い出すように言っていたごめんなさい)

さらに後でる?→警察(電話した!来るまでぜったいばれないようにする!)

「えー、つまり、おそらく他殺体から検出された睡眠薬というのは、この『ビタ眠剤』とやらのことなんだろう。そしてこれは十中八九……この、謎のビンの中の錠剤だろうな」

「いや、それにはさらなる検討を重ねる必要があると思われるが……」

「Jesus! What the hell boy, I just wanna have a golden CHRISTIAN HEART you know?」

「飲んでみるか……飲んでみたらこれが睡眠薬かどうかわかるしな。最良の方法にちがいない」

「テラワロスwwwwwwwwwwwwこいつなんと、謎のボロアパートに今潜入してカメラ回していっているのですが、見るからの怪しげっぽい錠剤を呑み込んでますwwwwwこれは期待できるぞwwwwwww」

「ま゙ってえ゙ぇ……ぜっ゙っ゙だい、のん゙じゃ、だ、め゙、ぇ゙」

「おいッ! 女スパイ! うるさいぞオ! 今何時だと思ってるんだア!」

「ちょっとアナタ、アナタたら、アナタったら本当にもう、伊織さんも呆れてるじゃないのよお、アッハハ」

「母さん、でも、伊織さんの表情はガスマスクで覆われていて見えないよ。親父も、女の人を蹴るのはやめたほうがいいよ」

「あら、ホント、すみませんねうっちの、ウチュ、ウチの子ったらおべっかでホントにアッハハハ」


*        *        *


「んん……どうなってる? 『ビタ眠剤』を飲んで、い、意識が飛んでいた……ここは? 夢? 夢か? 雪山?」

「そうだ、探偵さん。医師の私が言うからには間違いないよ」

「雪山? 確かにここは寒いですね。暖房をお付けいたしましょうか? ストーブをお付けいたしましょうか? 電子レンジは流石に耐えられませんよね? オーブンもありますけど耐えられませんよね?」

「アアおっかねえおっかねえ、寒いよもう手足なんかイモ焼けしそうだなア」

「アナタ、いもうあ、ヒ、芋焼けじゃなくてしも焼けでへ、でし、でしょうがアハハハ」

「親父、確かに雪山ってのは寒いところだな」

「FUCKING COLD!!!」

「あのう、日本国民の皆さん。今、この雪に閉ざされた館のドアを、誰かがノックしているように聞こえたのですが、それにつきましてはどのように検討していくか、会議を開くべきです」

「チャンネル登録よろしくお願いします!グッドボタンと、チャンネル登録!通知ON!今回の、病、狂った医者の噂の真相とは……お楽しみいただけます!グッドボタンと、チャンネル登録!通知ON!」

「おいおい、来客がいるんならアよ、俺が出迎えてやらねえと、よっと、つってて」

「アナタいい加減にしらさいよ! ただでさえ物資がすふないのに、あららしい人をいれるわけにはいかないわ! わら、わ、わらひたちが、こおえて死んでしまう!」

「もう少しの、もう少しの辛抱で、きっこ、きっと寒くないから……親父、母さん、もう少しだ」

「ん゙ん゙ううううううう ごぁ゙ あ゙っ」

「伊織さん、女スアイ用のこほ率的な拷問用くはあちらにあったはうですよ。ああ、そうですか。なうほど。すいません、差しえがましい真似を。盲もう的なおお率主義にとらわれておりました。盲もうには灯りをつけたほうがいいかもしれませんえした」

「ああ! ドアが壊あれた! 誰あが侵入してきたぞ!」

「そうあ、探偵さん。医ひの私が言うからには間違いあいよ」


*        *        *


「警察だ! 伊織海斗! 直ちに武器を捨てて投降……うっ!」

「あああああ、はっ、あっ、こあおア、ころあえああえ!」

「あ、アナ、アナタ、ひ織さんはひか、い、二階にいえ、にえ、に、にぎいいい、ぎいぎ、いぎぎい、ぎいい」

「たあ、たす、たあ! あっ、こ、ここ! だああ、あっ、あ!」

「……お゙があざあ ごえん」

「い、いあぎ、あ、お、あおいろ、青白い、おぐ、おお、おおきい、大きい目え、目で、はだ、肌あおぎおくて」


*        *        *

「速報です。元医師の伊織海斗容疑者が、殺人罪で現行犯逮捕されました。男は郊外に所有する一軒家の中に少なくとも男女累計32人以上を誘拐・監禁し、違法な薬物の実験を行っていたところを、通報によって向かった警察に逮捕されたようです。監禁され死亡した被害者の中には、警察の女性潜入捜査官もいたそうです」

「これは恐ろしい事件ですねえ。なぜ警察は早くに捜査に踏み込めなかったのか……」

「どうやら、容疑者の男は薬物によって被害者たちを洗脳のような状態にしたうえで監禁していたそうですね。ところが、男が被害者のひとりであるAさんに、近くで探偵事務所を営んでいた男性を電話で誘い出すよう指示した際、密かにAさんがこの事態を警察に通報したことで、事件が発覚したそうです」

「洗脳……それは恐ろしい」

「まだ情報が錯綜しているのですが、どうやら男は自身で作製した精神作用に働きかける薬物を日常的に被害者らに投与したうえ、被害者らをいくつかの『グループ』に分けて不気味な『ロールプレイ』を行わせ、その様々な反応を観察していたといいます。そして、一定期間の実験を済ませた後は、新しく開発した薬物の作用を確かめるための実験台として、『パーティ』と偽って『グループ』ごとまとめて殺害していたということです。今回警察にこの事態を通報した被害者の男性は、痛ましいことに亡くなってしまいましたが、おそらくこの最後の実験を予期していたのでしょう。男がなぜ接点のない探偵事務所の男性を、それもわざわざ被害者の一人に、しかも証拠の残る電話で誘い出させようとしたのかは依然不明ですが、ある精神分析家の主張によれば、これは『ロールプレイ』への異常な偏執によるものだといいます。実際、この時に行われていたロールプレイは『殺人事件』だったそうで、猟奇的にも男は『被害者役』の被害者を、やはり実際に殺害していたのだということです」

「その探偵事務所の男性はどうなったんですか?」

「彼も、警察に通報した後、自分でもその家に向かったらしいのですが、男に薬物で殺されてしまったそうです。容疑者の男は、自身は常にガスマスクをしたうえで、家中に気体状の神経に作用する薬物を散布していたらしく、この男性もその薬物に暴露して倒れていたところを捕まってしまった後、通報した男性と同じ『グループ』に入れられ、この薬物を摂取するように仕向けられたとみられています。このガスによって、最初に突入した警察官の中にも死傷者が出たということです。なぜこのような凶悪犯罪を犯したのか、その動機については、容疑者は未だ口を閉ざしたままです」

「これは大事件ですよ。令和最大の猟奇的事件だ。徹底的に、社会全体でこういう犯罪を議論していく必要がある」

「容疑者の男は、取調室でもしきりに『死眠剤』という薬物の威力を気にしているようです。おそらく、これが今回公にされた薬物大量殺人事件に用いられた薬物なのでしょう」

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