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 西暦20XX年、セントール山脈セントールⅡ峰の麓に見つかった洞窟は、瞬く間に全世界の注目の的となった。これまでの世界最深洞窟であるクルベラ洞の2197mを大きく超えるその洞窟は、洞窟の深さ、規模、穴の大きさ共に他の追随を許さない大きさとなっていた。


    私は暗闇の中で目を覚ました。ほとんど記憶はない。だが、ここがどこかは知っている。ここは火星だ。私は火星探査チームの一員だった。私は科学者だ。そうだ。科学者だ。ここはどこだ?分からないな。自分のこと以外は分からない。立ち上がろうとしたときに、私の体に奇妙な感触を感じた――――体が、重い?自分に目をやる。暗くてよく見えないが、おもりなどはないだろう。繋がれているわけでもない。とすると、、、これはとんでもない事態になっているようだ。重力の力が明らかに違う。ここは、「火星ではない」。<ref>あらら。開始三行で矛盾してるじゃないか。ここは火星だ。とかいっといて火星じゃないのかい。</ref>
 しかしそれだけではなかった。洞窟内部には、未知の洞窟性鉱石資源が大量に眠っていることが突き止められた。その鉱石、、、「旋欄石」を用いた合成材料は、加工のしやすさ、強度、製造のしやすさ共に性能が良く、プラスチックに変わる新たな材料革命とまで期待されていた。


 各国は合同で調査隊を派遣。最深の装備と世界から集められた選りすぐりの洞窟探検家達は、大量に眠る旋欄石を求め洞窟内部へと旅立ち、そして、全滅した。


    私にはこの状況が理解できない。火星探査チームとして火星に着地した瞬間は覚えている。鮮明にだ。何せ私は最初に火星に降り立った人類の一員なのだから。その後は全く覚えていない。否、未だ覚えているところもある。私は地質、生物、物理学研究者として調査をしていた。恐らく、事が起こったのはこの時だろう。となると疑問は1つだ。先ずは仲間は何処に居るのか、そして此処は何処かだ。とにかく、今こうやって考え込んでいても情報は集まらない。行動あるのみだ。ヨシ、だいぶ目が慣れてきた。待てよ。目が慣れてきた?と言うことは少なからずも光があると言うことだ。光が完全になければいつまで経っても目は慣れずに見えないままだ。光があるなら話は早い。明るい方向に行くだけだ。何にしろ、此処は火星じゃないんだ。何があっても可笑しくはない。ひょっとするとプレデターみたいなヤツがいるかもしれない。そんなことになったらこの命はないも同然だが。強い重力のせいで歩くのがしんどいが、よろけよろけ歩き続ける。動いたのはたったの5mだが、1マイル走ったような疲労感だ。1マイル、、1マイル?なるほど、キロメートルではなくマイル単位を使ったと言うことは、自分はアメリカ人かカナダ人らしい。まぁ、人口比率を考えれば恐らくアメリカ人だろうな。ふと前を見上げる。ヨシ。先ずは1つ目の進歩だ。壁。壁を発見した。この壁は明らかに、自然のものではない。あぁ、神よ。エイリアンがこの世界に存在しませんように。この星に知的生命体がいるとなると、光があっても太陽光と確定できなくなった。人工の光の場合、太陽の光が差し込む隙間はなく、もしかしたら此処は完全に密閉された密室なのかもしれない。待て、その考えは間違っている。どこかには私をはるばる火星から運んできたヤツがいる、出口がなかったら連れてきたヤツも入れないだろうし、外側からしかロックがかけれないような密室だったらヤツらはどうやって出て行くんだ?この事実は、私に希望を与えるものだ。――――「ここは密室ではない」。
 本来1000mまでの調査を行った後帰還するはずだった調査隊は、地上部隊の命令を無視し1000mを超えた後も調査を続行。そして深層2000mを超えた地点で食料は底をつき、それでも調査隊は止まろうとしなかった。そして2800m付近で消息を絶った。この洞窟は何かがおかしい。彼らは地球の深層で何を見たのか。彼らは何故止まろうとしなかったのか。何が彼らの正気を失わせ、彼らを進ませたのか。何も分からなかった。ただ1つ分かるのは。この洞窟には人知を超えた、人を魅了させる何かが存在すること。


 通信が途切れる前、彼らは亡霊のように同じ言葉を繰り返していた。
「これは虚解だ。虚な答えにしかならないのだ。真実の解は何処にある?きっと最深部に潜れば、否。もう少し潜れれば。」




    そんな思考を巡らせながら、壁にもたれて自分の体を見る。あぁ、何で今まで気づかなかった。どうやら気絶した影響で思考が鈍っている。この服装は、宇宙服じゃない。火星活動服を脱がされ、わざわざ新しい服を着させている。どうしよう、「何故今まで気づかなかった」が頭の中に出すぎている。プレデターはこの星には存在しない。もし居たりなんかしたら間違いなく服なんか着せずに殺されてる。となると、俺を誘拐されたのは別の理由だ。例えば、この星の生命体にとって初めての知的生命体がたまたま俺だったとか。人間と同じだ。初めて見る生物に対して、持ち帰って研究しようと思ったんだろう。そして運が良いことに、ここは酸素が沢山あり、地球と同じように環境が人類にとって都合の良い惑星だった。そして「何故今まで気づかなかった」の2つ目。俺はとんでもなく運が良い。それこそ、西部開拓時代なんかに生まれてたら一回の挑戦で大富豪になれるだけの運を持ってる。まず、火星で未知の生命体に襲われたにもかかわらず、死ななかった。そして、運の良いことに火星では宇宙服を脱がされなかった。火星で脱がされてたら窒息死だ。酸素が豊富にあるこの惑星に到着してから脱がされたんだろう。そして、この生命体は私に友好的な種族だった。何の事もされずに、この空間に放置された。様子見といったところだろう。


    ヨシ、雑談はこの辺りにしよう。明るい方に向かって歩き続ける、それだけでいい。立ち上がるというコマンドを自分の足に出す。地球へ帰還するための第一歩だ。しばらく歩いた。だが、この惑星の重力になれてきたようだな。だいぶ足取りが軽い。もしかして丁度良いんじゃないか?前を向く。また壁だが、今度は見慣れないものが、、いや、見慣れたものがついている。あれはどう見てもレバーだ。そしてこの壁はどう見てもドアだ。押して下さいと言わんばかりの装置に向かってもたれかけ、レバーを力の限り引く。思い通りにドアが開いた。そして、急に光が差し込んできた。太陽光らしい。
==虚解洞窟==


              「ウッ」
 カートライトは港からほど近い酒場を訪れていた。
 
    思わずそんな声が出た。そして視線を下にやる。 その時だった。気づいた。よく見えなかったが、今ははっきりと分かる。わたしの着ている服に書かれたこのマークを、私は誰よりも知っている。これは、
 
          「NASAのロゴマークだ。」
 
    考える間もなく、視線を前に戻す。分かった。この風景を、私は誰よりも知っている。これは、、、、、、、、、、
 
 
 
 
 
 
 
 
           「ここは、地球だ。」

5年4月6日 (I) 17:44時点における最新版

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 西暦20XX年、セントール山脈セントールⅡ峰の麓に見つかった洞窟は、瞬く間に全世界の注目の的となった。これまでの世界最深洞窟であるクルベラ洞の2197mを大きく超えるその洞窟は、洞窟の深さ、規模、穴の大きさ共に他の追随を許さない大きさとなっていた。

 しかしそれだけではなかった。洞窟内部には、未知の洞窟性鉱石資源が大量に眠っていることが突き止められた。その鉱石、、、「旋欄石」を用いた合成材料は、加工のしやすさ、強度、製造のしやすさ共に性能が良く、プラスチックに変わる新たな材料革命とまで期待されていた。

 各国は合同で調査隊を派遣。最深の装備と世界から集められた選りすぐりの洞窟探検家達は、大量に眠る旋欄石を求め洞窟内部へと旅立ち、そして、全滅した。

 本来1000mまでの調査を行った後帰還するはずだった調査隊は、地上部隊の命令を無視し1000mを超えた後も調査を続行。そして深層2000mを超えた地点で食料は底をつき、それでも調査隊は止まろうとしなかった。そして2800m付近で消息を絶った。この洞窟は何かがおかしい。彼らは地球の深層で何を見たのか。彼らは何故止まろうとしなかったのか。何が彼らの正気を失わせ、彼らを進ませたのか。何も分からなかった。ただ1つ分かるのは。この洞窟には人知を超えた、人を魅了させる何かが存在すること。

 通信が途切れる前、彼らは亡霊のように同じ言葉を繰り返していた。 「これは虚解だ。虚な答えにしかならないのだ。真実の解は何処にある?きっと最深部に潜れば、否。もう少し潜れれば。」


虚解洞窟編集

 カートライトは港からほど近い酒場を訪れていた。