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2年4月7日 (ヰ) 21:04時点における版

非自己叙述的

 ある日の涼しい午後のこと。比路子ひじこさんは言った。
「ねえ、『非自己叙述的』ってどういう意味?」
「『ある言葉の意味がその言葉自身に反していること』さ」十萩じゅってき君が得意げに答えた。
「ちょっとよくわからないわ。たとえば?」十萩君の説明に納得しなかった比路子さんはさらに訊きかさねる。
 十荻君は少し考えてから、丁寧に答えた。「うーんと、たとえば、『動詞』という言葉それ自体・・・・は動詞ではない。名詞だ。あとまあ、英語だと、"hyphenated(ハイフンでつながれた)"という言葉のどこにも、ハイフンなんて無いんだ[1]。つまりこれらの言葉はみんな、意味がその言葉自身に反しているから、非自己叙述的だというわけだ」
「なるほどね」
「わかったようだね。じゃ……」
「あ、帰らないで。また一つ疑問が湧いてきたの」
「ええ、なんだって?」
「『非自己叙述的』って言葉は、非自己叙述的なのかしら」
「えっとね……うーん? もし非自己叙述的だとすると……」
「つまり、『非自己叙述的』という言葉はその意味がその言葉自身に反する、ってことだから……」
『非自己叙述的』は非自己叙述的でない、ということか」
「ええ? でも……」
「うん、仮定(注*四行上太字部を参照)と噛み合わないよね」
「そんなことがあるの?」
「いやいや、仮定がつねに正しいとは限らないじゃないか。もし仮定が間違っていたならば、矛盾が起こってもおかしくはないだろう?」
「確かに。じゃあ仮定を変えてみよう。もし『非自己叙述的』が非自己叙述的でないとすると……?」
「『非自己叙述的』という言葉はつまり、意味がその言葉自身に反しない、ということだね……」
比路子さんは結論を導いた。「そうね。つまり、『非自己叙述的』は非自己叙述的である……」
「何だって? こんなこと・・・・・はありえないのに」ここへきて十荻君はうろたえた。
 そのこと・・・・に気づいて彼女もつぶやき返す。「これって……嘘……」
 そして彼らは言うのだった。「「私たち、入れ替わってる?」」[2]

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忍者ライター

以下は事前ライターにおける流れ、通例、#本ライターの14日前からフェランスタによって行われる。なお、これらはするべきこととして#ルールに定められているものではなく、あくまでも慣習的なものである。

  1. 6人の伊賀流忍者を呼ぶ。
  2. 不要なペットボトル、不要なファッション誌、1立方メートル未満で、かつ10キログラム以下の不要なタンスを用意する。
  3. タイマーを知人から借り、4分33秒に設定する。
  4. 呼んだ6人の伊賀流忍者に帰ってもらう。
  5. ペットボトルのキャップとラベルを外し、ファッション誌はヒモで束ね、タンスにそ大ごみ処理券を1枚貼る。なお、この間にタイマーが鳴った場合、ただちに停止し、持ち主へ返却する。操作の終了後、キャップとラベルは燃やせるごみに、ファッション誌は古紙回収に、タンスはそ大ごみに出す。

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  1. ちなみに"non-hyphenated(ハイフンでつながれていない)"という言葉それ自体は、ハイフンでつながれている。よってこれも、非自己叙述的な言葉の一つである。
  2. ええっ、どこで入れ替わったのでしょうか? もう一度読んで考えてみましょう。