Sisters:WikiWikiリファレンス/公序ソング/航空性副鼻腔炎
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雲を抜け この先にある未来は 痛みの中に消え
顔の裏 這い回る甲虫
もう一度 空の旅をするなら いっそ殺して
離陸前 安らかなまま
鼻から斜めに、強引に押し込まれた綿棒の先端が耳の奥にある。
顔の内側がひやりとして次第に綿棒が膨張していくのが分かる。
綿棒の先端が粘膜を抉りながら貫通し頭の中に埋まっている。
地上に近づくほど綿棒は膨張し、ついに顔の肉が内側から裂け始める。
不可逆に引きちぎれ、裏返った繊維が外気に露出して縮こまる。
綿棒は爆発し、その破片は大量のかみそりの刃になって突き刺す。
ゆっくり流れる時間の中で、呼吸を悲鳴ごと押し潰している。