対保健考査語呂合わせとは、ある県立高校の一年生を対象に実施された保健の期末考査において指定された煩雑な解答方法に対抗するために、学生らによって考案された語呂合わせである。
概要
表Ⅰ は、とある県立高校において 3 度にわたり実施された保健期末考査の問題用紙第 1 ページに掲載されたものである。同考査は、1 から 80 問めまではそれぞれの設問の解答が 2 種類のパラメーター A 、B をとる形式であったが、その値からマークシートに記入すべき番号を決定するには、この表によらなければならなかった。たとえば、
私たちの体には約A(イ:37億 ロ:37兆 ハ:37京)個の細胞があり、それぞれの細胞には新しい細胞をつくるためのB(a:遺伝子 b:価電子 c:どんでん返し)が入っています。
という設問において、A が ロ:37兆 、B が a:遺伝子 であると解答したい場合、表において ロ と a の交差する番号、すなわち 4 を記入することが求められたのである。
この解答方式は、考査中の学生が扱うにはあまりに煩雑であった。学生らは解答の手間を減らすために、ありとあらゆる手段を模索しようとした。たとえば、問題用紙の全ページに同じ表を書くことで、いちいち最初のページに戻って参照する手間を省くなどの方法が考案されたが、中でも有力視されたのが、語呂合わせによってすべての解答の組み合わせに対応する番号を記憶する方法である。