利用者:キュアラプラプ/サンドボックス/戊

ビタ眠剤

「……で、男の他殺体からは睡眠薬が検出されたと」

「そうだ、探偵さん。医師の私が言うからには間違いないよ」

「まあ、何というか、明らかにこのビンが怪しいよな……ラベルは貼られていないようだが……ん?」

「被害者の死体が気になりますか? このお客様は、今日のパーティーの為に当館にやって来たのです。死んでしまって残念です。不潔ですし、お片付けした方がよろしいでしょうか?」

「あー、ここのメイド長か。いや、その必要はない。それより、これ……ダイイングメッセージじゃないか?」

「確かに、文字にも見えるなア。えーとどれどれ、『ビタ眠剤』……? なるほど! 犯人は、ビタ眠剤という者なのかア!」

「ちょっとアナタ、しっかりしなさいよ。こんな素っ頓狂な声出して、館の、館の主人としてぇ、恥ずかしいわもう恥ずかしくないの? アッハハ」

「そうだぞ親父。このパーティーの参加者にそんな名前の奴いない。ほら見ろ、これが今館にいる人のリストだ」