利用者:芯/サンドボックス
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物語(ちょっと変わった論理学者による語り)
やあどうもこんにちは、あははは。しかし近頃の若者はぱっとしないねえ。そのくせして不景気だの人権侵害だの左翼政治だのパラドックスだの騒ぐんだから……。
え、何だって? 言葉の意味が分からない? まったく情けないねえ……。いいかね、「言葉」というのはだね、「音声や文字などにより表され、……何何、そうじゃない? ああ、私の言った、パラドックスという言葉の意味が分からないとな。パラドックスというのは、つまりその、……うむむ、どこから説明するべきだろうか。
ところで論理学って知っている? 何だ、それは知っているのか……。あ、じゃあ、論理学を研究する人の総称をなんというか知っているか? 知らないだと? ふははは、馬鹿め。正解は「論理学者」でした。
論理学者の一番の望みは何だろうか? そんなの決まっている、すべての論理構造をひとつの理論で説明することだ。何となくわかるだろう。
その夢を叶えんとして「すべての命題は真か偽かのいずれかである」という理論をぶち上げた男がいた――アルリスト・テルレスである。彼は鼻高々に、それはそれは高々に、ひとえに東京タワーほどには高々に論文を書き上げ[要出典]、誰よりも輝きながら世間にその発見を見せびらかした。