「利用者:Notorious/サンドボックス/消滅の悪魔」の版間の差分

執筆
(オマージュ)
(執筆)
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「ワタシがまず話そうカ。」
「ワタシがまず話そうカ。」
<br>ウェアーが話し始めた。
<br>ウェアーが話し始めた。
<br>「ミスター・言伝とは、昨日仲良くなったから、気になっていたんダ。しかし、朝はおろか昼になっても、客室から出てこなイ。どこか別の部屋にいるのかと探していたんだが、結局は彼の客室にいるだろうと思って、さっきみんなと突入したというわけサ。」
<br>「ミスター・言伝とは、昨日仲良くなったから、気になっていたんダ。しかし、朝はおろか昼になっても、客室から出てこなイ。どこか別の部屋にいるのかと探していたんだが、結局は彼の客室にいるだろうと思って、さっきみんなと入ってみたというわけサ。」
 
<br>「ところで、ガイシャさんは、どちらの方なんです?」
「ところで、ガイシャさんは、どちらの方なんです?」
<br>「タイ系アメリカ人だヨ。この飛行機で日本からアメリカに戻って、会社の経営に戻るんだ。」
<br>「タイ系アメリカ人だヨ。この飛行機で日本からアメリカに戻って、会社の経営に戻るんだ。」
<br>その会社とは、とある悪名高いマフィア組織である。ウェアーがその首領であることは、皆知っている。ただ、怖いので言い出せない。
<br>その会社とは、とある悪名高いマフィア組織である。ウェアーがその首領であることは、皆知っている。ただ、怖いので言い出せない。
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「ウェアーさんから事情を聞いて、僕と鳥尾さんが手伝ったんだ。」
「ウェアーさんから事情を聞いて、僕と鳥尾さんが手伝ったんだ。」
<br>大流が沈痛な面持ちで語り始めた。
<br>大流が沈痛な面持ちで語り始めた。
<br>「三人……いやほとんど鳥尾さんの力だけど、言伝さんの部屋のドアを破ったんだ。入った時には、すでに大丈夫じゃなかったね……。」
<br>「三人で言伝さんの客室に入ったんだ。鍵は掛かっていなかった。ドアを開けてすぐに、背中を刺された彼が倒れているのを見つけたよ。そのときすでに、大丈夫じゃなかったね……。」
<br>楽観主義者は、悲しげに俯いた。さすがの彼も、乗客が殺されたという事実に対して「大丈夫さ!」と言い放つことはできないようだ。
 
「その時の悲鳴はあたしがあげたものよ。」
<br>そう言う女子レスラーの鳥尾沙枝留は、(失礼かもしれないが)到底悲鳴などあげそうにない見た目をしている。
<br>「言伝さんが死んでいるのは、すぐに確認できたわ。まったく、誰よあんなことしたの! あたしが取り押さえてやるわ!」
<br>彼女の怒りに震える拳が、机の端を木っ端微塵にした。犯人であるかなど関係なく、その場の全員が震えた。犯人は取り押さえられる前に命を落とすに違いない。
 
「何か外が騒がしかったので、自分の部屋から出てきました……。」
<br>本霞が、かぼそい声で話し始めた。
<br>「事件が起こったと聞いて、皆さんと同じようにこのロビーに集まりました。警察に通報したのは私です。」
<br>彼女は中学生で、今も濃紺のセーラー服に身をつつんでいる。しかし、迅速かつ落ち着いて通報してくれたのは、助かった。最近導入された7G通信に感謝だ。
 
「僕も本さんと同じように、騒ぎを聞きつけて部屋から出てきました。もっとも、現場をちらっと見ただけで、あまり探偵らしいことはできていないんですが。」
<br>梅丹は肩をすくめた。この情報交換を終えたら現場検証をせねば、と思っている。
 
「最後は俺だな。通報を受けて、ちょうど空港にいたもんだから、急いでこの飛行機に乗り込んだ。どうやったかは、まあ皆見たとおりだ。」
<br>レスラーの次に怖い警察官である。梅丹は犯人が鳥尾でない可能性を考え、身震いした。卦伊佐は事件が起きた後に機内に飛び込んできたため、無論犯人でない。だから、鳥尾以外の人物が犯人である場合、この機に居合わせた六人のうち、半分が異常者ということになる。
<br>「後で現場の検分をさせてもらうぞ。」
<br>「あ、僕もご一緒してもいいですか?」
<br>「……あまりひっかき回すなよ。」
<br>不承不承という感じだが、梅丹は許可を得ることに成功した。
 
さっそく卦伊佐と梅丹による現場の検分がなされることになり、他の面々を中央キャビンにおいて、二人は言伝の客室へと向かった。
 
‘’‘第二章 円卓会議(なお机は四角い)‘’‘
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