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二月二十日午前一時、めっちゃデカい屋敷に悲鳴が響き渡った。
二月二十日午前一時、めっちゃデカい屋敷に悲鳴が響き渡った。


八名しかいない屋敷の中で、その主人である資産家<ruby>律家<rt>りつけ</rt></ruby><ruby>律<rt>ごう</rt></ruby>の遺体が発見されたのだ。
八名しかいない屋敷の中で、その主人である資産家<ruby>律家<rt>りつけ</rt></ruby><ruby>律<rt>りつ</rt></ruby>の遺体が発見されたのだ。


しかし、こういうミステリー小説にありがちな探偵は―――いなかった。奇妙なことに、この屋敷での殺人劇には、事件の解決に乗り出すハッチ帽を被った紳士など終ぞ現れなかったのだ。
しかし、こういうミステリー小説にありがちな探偵は―――いなかった。奇妙なことに、この屋敷での殺人劇には、事件の解決に乗り出すハッチ帽を被った紳士など終ぞ現れなかったのだ。
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「……彼は<ruby>橘地<rt>きっち</rt></ruby><ruby>凱<rt>がい</rt></ruby>。この館の使用人で……たまに発作で{{傍点|文章=こう}}なっちゃうの。」
「……彼は<ruby>橘地<rt>きっち</rt></ruby><ruby>凱<rt>がい</rt></ruby>。この館の使用人で……たまに発作で{{傍点|文章=こう}}なっちゃうの。」


事実、シャンデリアにぶら下がってブリッジをしながら肘と膝のそれぞれ片方を用いて次々に知恵の輪を粉々にしていく彼が、よもやこの大律邸の使用人であるなんてのは、全く信じられないことであった。
事実、シャンデリアにぶら下がってブリッジをしながら肘と膝のそれぞれ片方を用いて次々に知恵の輪を粉々にしていく彼が、よもやこの大豪邸の使用人であるなんてのは、全く信じられないことであった。


「そっちの警察の人は挨拶しないのか? 失礼な奴だな。俺はアインシュタインだってのに。」
「そっちの警察の人は挨拶しないのか? 失礼な奴だな。俺はアインシュタインだってのに。」
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