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「……え?」 | 「……え?」 | ||
ちく、たく、ちく、たく。時計台のはりのゆれるおとが、いやに大きくきこえてきます。 | |||
「ん? ああ、ぼくが小鳥くんを食べたくなったりゆうだよ。」 | 「ん? ああ、ぼくが小鳥くんを食べたくなったりゆうだよ。」 | ||
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「え、いや……え?」 | 「え、いや……え?」 | ||
ちく、たく、ちく、たく。 | |||
「きれいな緑色のつばさにふさふさの毛並み。きみをみるとなんだか……どきどきしちゃうのさ。」 | |||
「ど、どういうこと……?」 | 「ど、どういうこと……?」 | ||
ちく、たく、ちく、たく。 | |||
「ぼくはきみのことがすきなんだ。」 | |||
「あ、え。」 | |||
ちく、たく、ちく、たく。 | |||
「ずっとしあわせにするから。」 | |||
「じゃあ、ど、どうして、たべる、なんて。」 | |||
ちく、たく、ちく、たく。 | |||
「うーん……でもさ、そんなかおしたって、ほんとうに心のそこからわからないなんてことはないだろ?」 | |||
ごーーーん。 | |||
七時をつげる時計台のおとが、小鳥をわれにかえらせました。にしのほうをみると、お日さまはほとんどしずみかかっています。小鳥は、かんがえるよりさきに、じめんにむかってぜんそくりょくでおちはじめました。 |
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