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ほほえましい気もちもひるがえって、雲の上へいちごをつれていくやくそくをおもいだした小鳥は、じぶんのなさけなさがにくらしくなりました。あのときうそをついてしまったことが、なにもかもをだいなしにしているようにおもえました。だから小鳥は、いちごにほんとうのことをはなすことにきめました。 | ほほえましい気もちもひるがえって、雲の上へいちごをつれていくやくそくをおもいだした小鳥は、じぶんのなさけなさがにくらしくなりました。あのときうそをついてしまったことが、なにもかもをだいなしにしているようにおもえました。だから小鳥は、いちごにほんとうのことをはなすことにきめました。 | ||
「あ、あのさ、雲の上につれていくってはなしなんだけど……。」 | |||
でも小鳥には、じぶんがうそをついたとみとめる勇気がありませんでした。 | |||
「今日はつかれちゃったから、またこんどでいいかな?」 | |||
もしあれがうそだったとばれたら、いちごはじぶんのことをきらいになってしまうかもしれません。もしそうなってしまったら――その先をそうぞうすることさえ、小鳥にはこわくてとてもできませんでした。こんなことなら、うそなんてつかなければよかったのに。 | |||
「わかった。じゃあ……明日にしようよ! 早く雲の上にいってみたいな……!」 | |||
「う、うん、そうしようか。」 | |||
「やったあ! 小鳥さん、ほんとうにありがとう!」 | |||
小鳥はじぶんのことがきらいになりました。 |
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