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声を荒らげて震える亜奈秋は、凶器の切っ先をラレに向ける。 | 声を荒らげて震える亜奈秋は、凶器の切っ先をラレに向ける。 | ||
「てめえも……てめえもだよ。べらべらべらべら自慢げに喋って世哉を陥れたんだ……父親が殺されてることにすら気づいてないのに! そんな探偵ごっこで真犯人が分かるわけない! ああ許せない許せない許せない! 私刑! 私刑! 私刑の時間よ!」 | |||
「や……いや! やめて!」 | 「や……いや! やめて!」 | ||
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橘地が{{傍点|文章=最悪の事態}}に備えて願った通り、ラレは律家館の玄関から外に飛び出していた。ちょうどいくつかのパトカーが到着した頃だった。 | 橘地が{{傍点|文章=最悪の事態}}に備えて願った通り、ラレは律家館の玄関から外に飛び出していた。ちょうどいくつかのパトカーが到着した頃だった。 | ||
「まったく卦伊佐さんったら、ホント勘弁してほしいよ。あの人の一挙手一投足がどれだけの二次災害を及ぼすか……ってあれ? おい、子供がこっちに走ってくるぞ!」 | |||
「ここの事件と関係してるかもしれません! とりあえず保護しましょう!」 | 「ここの事件と関係してるかもしれません! とりあえず保護しましょう!」 | ||
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――しかしその声は、突如鳴り響いた爆音にかき消された。 | ――しかしその声は、突如鳴り響いた爆音にかき消された。 | ||
「消防に応援を要請しろ! これはヤバいぞ!」 | |||
律家館は内部からの圧力で大きくひしゃげ、崩落した隙間からは大きな火の手が上がっている。威山横亜奈秋、有曾津王、此井江浩杉、律家ノレ、橘地凱――以上の五名が、律家律に次ぎこれによって死亡した。 | |||
<big>'''第五章 なすりつける女'''</big> | <big>'''第五章 なすりつける女'''</big> |
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