「利用者:Mapilaplap/SandboxforNovels4」の版間の差分

「なんでもないよ」

　と僕が言うとそう、と言ってすぐにまた眠りに落ちた。彼女のずり落ちた毛布を掛け直すと、僕は外に出た。

　　　　　

　食事を終えると、二人は食器を持って台所へ向かった。颯はスポンジに洗剤をつけると、食器をごしごしと洗って、ついた泡を丹念に流し、水切りかごに置いた。調味料の片づけを終えた澪は清潔な布巾を取り出して、中の食器を綺麗に拭き上げた。皿は全部、もとあった場所に収まった。

　食後、ソファでゆっくりするのにも飽きると、二人は家の捜索に取り掛かった。自分たちがここにいることは間違いではないが、でもそれは不思議なことだ。二人はそう言った真実を、肌で感じ取ることに長けていた。