Sisters:WikiWikiリファレンス/公序文学・汚文学/孕んじまった悲しみに
孕んじまった悲しみに
今日も煉乳の降りかかる
孕んじまった悲しみに
今日も潮を噴きすぎる
孕んじまった悲しみは
たとへば淫らな袋
孕んじまった悲しみは
煉乳の猛威に抗って
孕んじまった悲しみは
ナニ望むなく挿れるな
孕んじまった悲しみは
つわりのうちに堕を夢む
孕んじまった悲しみに
赤子の笑みに戸惑って
孕んじまった悲しみに
なす挿れる胎も無く日は暮れる
孕んじまった悲しみよ
俺は育てる気すら無く
孕んじまった悲しみよ
赤子の父は俺なのか
孕んじまった悲しみよ
誰にでも股開くアバズレよ
孕んじまった悲しみよ
失敗しても又開く
孕んじまった悲しみに
今まで何人堕ろしたのか
孕んじまった悲しみに
俺の時に限って産みたがる
孕んじまった悲しみに
だから俺は堕ろせと言ったんだ
孕んじまった悲しみに
御歳七十のババアの癖に……
孕んじまった悲しみは
残された赤子への注がれる
孕んじまった悲しみは
赤子の祠へと注がれる