利用者:デデ二オン/サンドボックス

提供:WikiWiki
< 利用者:デデ二オン
4年5月24日 (来) 18:02時点におけるデデ二オン (トーク | 投稿記録)による版
ナビゲーションに移動 検索に移動

     このページはデデ二オンの実験用ページであります


         この物語を読み終えてから、この注釈にカーソルを合わせてください。[1]





 人類はこの三千年間に急速に発展してきた。


 太陽系とケンタウリ座α星系は完全に人類の手中に入った。


 ラランド21185から地球外知的文明の出した信号が検出され、通信が可能になった。

そして一番大きな功績は「CRYPTO/クリプト」の発見だろうな。「クリプト」は科学で説明できない物質――――いや、科学で説明できないことを証明してしまった物質、とでも言うべきか。人類の到達点であり、西暦時代からの夢だった謎「宇宙の起源は何だったのか」―――この問いについて、人類は知恵を寄せ合ったが、結果的にこれは無限の存在を証明することになるという結論を得た。そう――――その証明は出来ないことが証明された。これは元々から「不可能な証明」だったのだ。もう分かるよな。「クリプト」が無限のエネルギーを生み出し、その結果ビックバンが発生した。これが宇宙の起源だった。そしてこの「クリプト」さらに言えば「cristal of radiance yielding power transcendence omniscience」「力/超越/全知を生み出す結晶の輝き」は、その全容を解明しようとした者にことごとく「深淵」というペナルティをかけてきた。つまり、我々はこれの原理を知らずに使っているのだ。もちろん「クリプト」が生み出すエネルギーは無尽蔵で最大出力も知られていない、いや、最大出力などないのかもしれない。とにかく我々はそれを使った。我々が保有しているのは現在2つ。連邦議会エネルギー局は新しい「クリプト」を発見した者に対して10億ドルの報酬金を出すことを約束した。「クリプト」は今や世界中の憧れだ。

―――――と、ここまで長く語ってきたが。お前さんはクリプトの写真を見たことがないのだろう?ほら、これがクリプトだ。



クリスタル.jpg

 え?なんでこの写真を持ってたのかって?それは教えん。誰にでも秘密の1つや2つ、あるものだからな。それはそれとして、、、不思議なもんだろう。神秘的で美しく、そして恐ろしい。これに魅了されて大勢の人が宇宙に出て行った。昔々、まだ航空機も発明されていなかった頃、当時唯一の移動手段が船だった時代――あぁ、船と言っても宇宙船じゃない。海を移動するための簡素な乗り物だ。少しずれてしまった、話を戻そう。その頃に、海賊って輩が出始めた。船に乗って暴れ回ったり、宝探しをする集団だ。今じゃ考えられんかもしれんが、当時は国家体制だった。今みたいに連邦制で管理局が管理してるわけじゃないんだよ、闘争なんて日常茶飯事だったらしい。――――――話の意味が理解できない?そうだよな。何でこんな話をしたかというと、その海賊と今の宇宙に出た者たち、似てるんだ。宝探しのために海に出た海賊と、同じく宝探しのために宇宙に出た者たち、、、ここはあえて、空賊とでも呼ぼう。同じ目つきをした者達なんだ。

 そうだ。今は理解しなくて良い。分かるときが必ず来るだろう。だから、忘れるんじゃないぞ。

 お前さんも「クリプト」を探しに行くんだろう?なら行き先は1つしかないよな。行ってこい。アドベント中央駅特別線レーンに停車する、幻の列車。いや、列車と言うより宇宙の移動要塞「天航星」。其処へ向かっているのだろう?

 じゃ、お話はこれまでだ。またな。いつか会えるときに、また会おう。




 初心者が本気で書く銀河鉄道風SFファンタジー小説

第1章 軌道輪車両 天航星

 ――――――――間もなく、特別レーンに列車が到着します。黄色い線の内側までお下がりください。お乗りの際は、ホームと列車の隙間に足を挟まないようご注意ください。

 列車の外観を眺める。


天航星.jpg

 宇宙空間用運搬装甲列車 天航星  中から声が聞こえる。「切符を回収致しまーす」車掌が居る?この時代に?何かと変な列車だ。全席2階建てで眺めは良さそうだが、明らかにこれは宇宙船には向いていないデザインだ。内部からの気圧のかかり方を均等にするために、宇宙船の常務室のほとんどは球が多い。しかし、これが現時点での宇宙航行の起点としての唯一の手段なのだ。それに、この列車は只の運送用航行宇宙船ではない。最先端の「クリプト」捜索設備を搭載した、まさにクリプト専用車両なのだ。だからこそ、なんとしてでもこれに乗らなければならなかった。そのために何百kmも移動したし、朝から晩までいろんな手続きをした。その結果として、天航星の乗員になれたのは幸いでしかなかっただろう。やれやれ。最初からこんな苦労する羽目になるはな。先が危ぶまれる。 「ねぇねぇ。ソコの君。君もクリプトを探しに来たの?」 確かに自分に向けられた問いだったが、自分が答えようとする前に別の人が口を挟む。 「全く。これだからリオは。これに乗ろうとするヤツは乗員以外にいないぞ。」 「、、、そうだった!」 一瞬の隙を突いてなんとか会話に入ろうとする。 「、、、あの」 「あ、そう、元々君に話してたんだよね。私は月山リオ!趣味は珍しいもの集めだよ!ここでは航行士を担当するんだ!それでこっちが、、、」 「自分で言う。旋旅だ。同じく航行士を担当する。」 、、、よくあるヤツだな。ケンカするほど仲が良いというのはよく言ったものだ。それにしても、さっき言ってた航行士ってのは何だ? スッと自分の乗員証明書を見る。これを見ると昨日の面倒くさい手続きを思い出して嫌な気分になるが、今はそれどころではない。私の名前の下に、思った通りに職業が書いてあった。やっぱりだ。私の仕事は機関整備士、、、機関整備士!?私が?私は稀代の大大大機械音痴だぞ。全く。この車両の乗員は不幸だな。よりによって重要な仕事が私で。

乗員証明書.jpg

  1. あとがきにかえて   分からないことは残されたままだった。こんな結末を予想もしなかった。そう思うかもしれない。だが、これは終わったことだ。だから、終わったことは終わったことにして、新しい物語を始める。それが、終わったことを次に生かすための手段だ。この物語の命題は、そんなことだったのかもしれない。好きに解釈してくれ。最後に、私の名前を教えてやろう。私の名前は―――――                   「クリプト」