利用者:キュアラプラプ/サンドボックス/丁
トンデヒニイルナツノムシは、「自分から危険な事に進んで関わった結果自滅してしまう」ことを意味することわざ、またはコクゾウムシ科コクゾウムシ属の昆虫の一種、トンデヒニイツノムシの亜種である。
生態
トンデヒニイルナツノムシは、イネ科の穀物を食害することで知られるコクゾウムシ(ツノムシ)の一種であり、生態は一般的なコクゾウムシとほとんど変わらない。ただし、トンデヒニイルナツノムシはイネ科穀物に限らず植物や肉などあらゆる食物を見境なく食い荒らし、衣服等の繊維はもちろん木材や石材、時には金属まで食害するという異常な食性を持っている。体長は0.7~1.5mmほどであり、小さな隙間でも侵入してくる。
トンデヒニイルナツノムシは非常に優れた環境適応能力を持っており、-200度の低温から、1000度近い高温まで耐えることが出来る[1]。真空状態でも生存できるほか、毒性のある化学物質や放射線、物理的な衝撃に対しても非常に高度な耐性がある。そのスペックは筋トレするクマムシと互角とされるが、乾眠という特殊な状態に移行してようやく優れた耐久性を発揮できる筋トレするクマムシと違って、トンデヒニイルナツノムシはこの耐久性を常時発揮していること、また先述の異常な捕食能力を有していることから、総合的にはトンデヒニイルナツノムシの方が優れた生命力を持っていると言われる。
進化史
第一の試練・北海道
コクゾウムシは古くから北海道にも分布しており、クリやドングリを食害していたが、それは人間が整備した温暖な住環境あってのものだった[2]。このため、明治期に屯田兵制が開始し、北海道が開拓されて急速に農村化・都市化が進行すると共に、そこにおいて収穫された大量の作物が貯蔵されるという好条件がそろうと、コクゾウムシはこの時期北海道において一気に繁殖することとなる。しかしそれも長くは続かず、明治政府が大発生したコクゾウムシによる食害を問題視して農村や都市において積極的な防除等の対策を行ったことで、多くのコクゾウムシは人間の整備した環境を離れざるを得なくなった。厳冬の北海道の奥地に移動したほとんどのコクゾウムシが寒冷な環境に耐えられず死滅する中、ごく少数のコクゾウムシは気候に適応し、なおかつ個体数の母数が十分あったためにこの適応した個体群はそのまま北海道の森林地帯に定着することができた。こうしてコクゾウムシから分化した種は、トンデンヘイツノムシと呼ばれ、寒さへの高い耐性を特徴とした。