十月九日の真実
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十月九日の真実とは、1957年に、かつてのアメリカの左翼団体「スペース・プロテイン」のメンバーがホワイトハウスを襲撃した事件である。
経緯[編集 | ソースを編集]
1953年、アメリカでは、民主党の前大統領トルーマンに代わり、共和党ドワイト・デイビッド・アイゼンハワーが第34代大統領に就任した。これに反発する形で、当時カリフォルニア州イタチ猟友会のメンバーだったリーダーのトーマス・マンロー、チャールズ・ソルソン、イエス・キリスト、副リーダーのハイドン・ウッドストッカーの4人が意気投合し、左翼団体「ウィーゼルズ」を結成。なお、この組織名はリーダーの一人であったトーマスがイタチ (weasel) 猟友会にちなんでつけたものだったが、同じくリーダーの一人であったイエスが「weasel には『せこい男』という意味もあるから、(組織名がそれだと)士気が下がる」[1]として激しく非難したため、改称が決定した。ほどなく、メンバー全員が自称元宇宙飛行士であったことと、チャールズが衣服を脱いだ瞬間の筋肉美が凄まじかったことを由来として、「スペース・プロテイン」に改められた。
1957年1月、アイゼンハワー続投の報道によって、長らく忘却されていたスペース・プロテインの存在を思い出した副リーダー・チャールズは、リーダーのトーマスに電話をかける。トーマスは続投の報道を聞いてもなお組織のことを思い出せていなかった自分を猛烈に恥じ、責め、嫌い、ついには電話口で泣き出してしまった。嗚咽が引いたあとは、「くそ、飲まにゃやってらんねえな」などと言って生理食塩水を飲み干し、共和党の保守的な政策の汚点について講釈垂れはじめた。
チャールズの穏やかでテンポの良い相槌に気をよくしたトーマスは、突然「襲撃しよう、ホワイトハウスを」と高らかに倒置法で宣言した。チャールズは朗らかに「そうだね」と応答するのみであった。
トーマスは「ショットガン、爆竹、短剣、鉄槍、そしてバレーボール――襲撃に必要な道具はすべて俺が調達する」と言って電話を切った。チャールズに与えられた仕事は、他のメンバーに連絡することだった。まずイエスに電話をかけて、30分ほど世間話をしたあと、襲撃協力の意思確認を手早く済ませて電話を切った。そして副リーダー・ハイドンに電話をする。彼の言うには、「とっくに腹を決めて、今ホワイトハウスに向かっているところだが……」ということである。驚いたチャールズが「トーマスに何か言われたのか」と尋ねると、「はにゃ?」とのことだった。自主的に計画したようである。なぜ組織に黙って単騎で乗り込もうとしているのか、といった疑問もあったが、機転のよく利くチャールズは「OK、メンバーのみんなでそっちに向かうよ」とだけ伝えて電話を切り、イエスには「襲撃開始だ。ホワイトハウスでハイドンと合流せよ」と、トーマスには「ハイドンがすでに襲撃を計画済みで、今ホワイトハウスに向かっているらしい。道具は用意できた分だけを持って今すぐホワイトハウスに向かってくれ」と伝えて、自分もホワイトハウスを目指して走り出した。全速力である。
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脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ 『ヨハネの福音書』p.382
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