「Sisters:WikiWiki麻薬草子/徒然草@ミステリ執筆」の版間の差分

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ロジックは、私が目指すミステリには必要不可欠なものだ。犯人当てに限らず、どんでん返しものにも時には必要となる。真相を導き出すため、また導き出せたのだと読者に納得させるため、作者はロジックを腐心して案出する。
ロジックは、私が目指すミステリには必要不可欠なものだ。犯人当てに限らず、どんでん返しものにも時には必要となる。真相を導き出すため、また導き出せたのだと読者に納得させるため、作者はロジックを腐心して案出する。


ロジックの基本的な形は、こうだろう。誰が犯人か、あるいはどうやって犯行をなし得たか判らない茫漠とした自然状態がある。そこで、ある手掛かりから導かれる推論が、自然状態と食い違う。そこで、犯人などが特定ないし除外されるのだ。
ロジックの基本的な形は、こうだろう。誰が犯人か、あるいはどうやって犯行をなし得たか判らない茫漠とした自然状態がある。そこで、ある手掛かりから導かれる推論が、自然状態と食い違う。そこで、犯人候補が特定ないし除外されるのだ。


私が理想と思うロジックは、この"手掛かり"の意外性が高いものである。
私が理想と思うロジックは、この"手掛かり"の意外性が高いものである。
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あのロジックの肝は、僅かに余談に出たのみの木刀が、ラストで主人公を追い詰めるところである。あの余談を聞いた時点で、よくよく考えれば、主人公は寝室に木刀がある蓋然性が高いと判断できたのである。犯人が最初からわかっている倒叙ミステリでは、ロジックはこういう使い方をするんじゃないかなあと思っている。あまり読んだことがないのでよくわからないが。
あのロジックの肝は、僅かに余談に出たのみの木刀が、ラストで主人公を追い詰めるところである。あの余談を聞いた時点で、よくよく考えれば、主人公は寝室に木刀がある蓋然性が高いと判断できたのである。犯人が最初からわかっている倒叙ミステリでは、ロジックはこういう使い方をするんじゃないかなあと思っている。あまり読んだことがないのでよくわからないが。


繰り返すと、「意外な手掛かりからロジック派生させたい」ということである。プロの作品を引き合いに出すと、相沢沙呼の『マツリカ・マトリョシカ』とか最高である。
繰り返すと、「意外な手掛かりからロジックを派生させたい」ということである。プロの作品を引き合いに出すと、相沢沙呼の『マツリカ・マトリョシカ』とか最高である。


どうにかいい感じのロジックを思いつけないものだろうか。
どうにかいい感じのロジックを思いつけないものだろうか。
'''枠と骨'''
ミステリを執筆するには、主に2つのものを思いつく必要があると私は思う。それを、私は「枠」と「骨」と呼んでいる。
枠とは、大まかな話の流れである。犯人当てなのか、倒叙ものなのか。事件はいつ起こるのか。名探偵はいつ登場するのか。結末はどうするのか。そういうシチュエーションのようなものを、枠と呼んでいる。これは、発想力次第で面白いものをどんどん思いつける。
一方、骨とは、ミステリ的仕掛けのことである。ロジックやトリックの、考え抜かれたもの。これがないと、ミステリとして成立しない。私は大体これを思いつけなくて苦吟する。
枠だけでは、細部が何も決まっていないから、物語にできない。骨だけでも、それを生かす物語がないから、推理小説にはできない。2つが揃ってようやく、ミステリができるのだ。
私の場合、枠のストックはそこそこある。なぜなら、妄想を膨らませるだけでいいからだ。かと言って、骨のストックが皆無であるわけでもない。『青桐湖事件(仮題)』に使おうと思っていた骨が、無期限凍結されている。枠の力で瑕疵を乗り越え、どうにか形にならないかと思っている。
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