3,314
回編集
編集の要約なし |
編集の要約なし |
||
1行目: | 1行目: | ||
= | =ライプツィヒ・グロシング・ルール:形態素毎行間注解のための慣習的規定= | ||
{| style = "width: 80%; margin: 0 auto; padding: 0.5em; border: 1px solid black;" | |||
| [https://www.eva.mpg.de/lingua/resources/glossing-rules.php Leipzig Glossing Rules: Conventions for interlinear morpheme-by-morpheme glosses] は、言語の記述に広く用いられる行間注解 (interlinear gloss) のグローバル・スタンダードでありつづけてきたほか、日本においてもっとも支配的なガイドラインとして君臨してきたことで知られています。しかしこれまでのところ、日本語による完訳は存在しませんでした。本稿は、史上初の日本語完訳文書として非公式に作成および公開されたものです。この文書が言語学の裾野を押し広げ、そのますますの隆盛・発展を遂げることを切に願います。えへへ。 | |||
|} | |||
==この規則について== | |||
ライプツィヒ・グロシング・ルールは、マックス・プランク進化人類学研究所の言語学部門(バーナード・コムリー、マーティン・ハスペルマート)とライプツィヒ大学言語学部(バルタザール・ビッケル)によって合同で展開されてきました。これは行間注解の「構文」と「意味論」のための 10 の規則と、カテゴリ・ラベルの省略形という「語彙」を提案する附則で構成されています。これらの規則は、原文にグロスを附する言語学者のニーズの大部分を賄いますが、ほとんどの執筆者は、特定の規定(特にカテゴリ・ラベル)を追加(または修正)する必要性を感じるでしょう。それでも、言語学者が参照できる標準的な規定を持つことは有用であり、ライプツィヒ・ルールはそのようなものとして言語学者のコミュニティに提案されるものです。同ルールは慣用を反映することを意図しており、まったく新しい提案はきわめて少数(ほとんどは随意的なもの)に限られています。 | |||
私たちはライプツィヒ・グロシング・ルールをときどき更新する予定ですから、フィードバックは大歓迎です。 | |||
ライプツィヒにて、最終更新日:2015 年 5 月 31 日 | |||
さらなる更新は言語学雑誌編集者委員会 (CELxJ) によって運営されます。 | |||
Leipzig, last change: May 31, 2015 | |||
Further updates will be managed by the Committee of Editors of Linguistics Journals. | |||
Important references: | |||
Lehmann, Christian. 1982. "Directions for interlinear morphemic translations". | |||
Folia Linguistica 16: 199-224. | |||
Croft, William. 2003. Typology and universals. 2nd ed. Cambridge: Cambridge | |||
University Press, pp. xix-xxv. | |||
==人称代名詞== | ==人称代名詞== | ||
日本語の「私」「君」「彼女」や、英語の 'I' 、'your' 、'their' など、代名詞のうち人称に関するものであって、話し手、聞き手、それ以外といった発話における役割を述べることによって物や人を指示する言葉を、'''人称代名詞'''という。ドイツ語の人称代名詞には以下のようなものがある。 | 日本語の「私」「君」「彼女」や、英語の 'I' 、'your' 、'their' など、代名詞のうち人称に関するものであって、話し手、聞き手、それ以外といった発話における役割を述べることによって物や人を指示する言葉を、'''人称代名詞'''という。ドイツ語の人称代名詞には以下のようなものがある。 |
回編集