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第二の特長は、協働性である。専門化した姉妹プロジェクトらは個人がそれぞれで創作した作品を展示するという形で運営されており、「[[Sisters:WikiWikiリファレンス/『海と夕焼』に関する探究|『海と夕焼』に関する探究]]」など協働して制作されたものが稀にあってもその協働制作のプロセスがWikiWiki上で行われることは今までに皆無だったと言っていい。その点において、標準記事はもともと内容を充実させるべく協働編集に開かれたものとして作られており、複数人が協働して活動するのに適っている。この性質によって、これまでにもいくつかの、特に現実の出来事にまつわる記事が複数人の共同作成や編集によって充実してきたほか、言葉遊び系を含む様々な記事において、大喜利テンプレートの下で自由に回答を追加して記事に「参加」することが行われてきた。このように、協働性は常習者が協働して行う創作行為を可能にする。それによって作られ充実するコンテンツはもちろん、その協働的な取り組みへの参画自体に大きな価値があるといえよう。ただし、物語を協働的に書くにあたっては、[[多目的C教室]]にもある「一行詩」のような形式が考えられるが、最初に述べたような独立した個人の創作物としての物語を表現することには、この協働性という性質は馴染まないだろう。 | 第二の特長は、協働性である。専門化した姉妹プロジェクトらは個人がそれぞれで創作した作品を展示するという形で運営されており、「[[Sisters:WikiWikiリファレンス/『海と夕焼』に関する探究|『海と夕焼』に関する探究]]」など協働して制作されたものが稀にあってもその協働制作のプロセスがWikiWiki上で行われることは今までに皆無だったと言っていい。その点において、標準記事はもともと内容を充実させるべく協働編集に開かれたものとして作られており、複数人が協働して活動するのに適っている。この性質によって、これまでにもいくつかの、特に現実の出来事にまつわる記事が複数人の共同作成や編集によって充実してきたほか、言葉遊び系を含む様々な記事において、大喜利テンプレートの下で自由に回答を追加して記事に「参加」することが行われてきた。このように、協働性は常習者が協働して行う創作行為を可能にする。それによって作られ充実するコンテンツはもちろん、その協働的な取り組みへの参画自体に大きな価値があるといえよう。ただし、物語を協働的に書くにあたっては、[[多目的C教室]]にもある「一行詩」のような形式が考えられるが、最初に述べたような独立した個人の創作物としての物語を表現することには、この協働性という性質は馴染まないだろう。 | ||
第三の特長は、労働性である。記事における「労働」の概念は草子「[[Sisters:WikiWiki麻薬草子#労働と自由|労働と自由]]」に詳しいのでそちらを参照されたいが、簡単に説明するならば読者が記事に対して何らかの形で働きかけることであり、それを記事のあり方に組み入れたものは「労働記事」と呼ばれる。このような「労働」を取り入れたコンテンツの作成が可能であることが、第三の記事の特長として挙げた労働性である。先にも述べた記事の一コンテンツ一ページという性質が、節リンクでのページ内の移動を基本とする労働への反応に適していることが重要なのだが、実際のところこのような労働コンテンツはむしろWikiWikiオンラインコード上のゲーム作品が専門とするところであり、労働性が記事の独自性であるとは言い難い面もある。しかし、そのようなコンテンツをオンラインコードで発表するのにはWikiテキスト/HTMLやCSSを超えるより[[ヘルプ:チュートリアル/高度なコード|高度なコー]] | 第三の特長は、労働性である。記事における「労働」の概念は草子「[[Sisters:WikiWiki麻薬草子#労働と自由|労働と自由]]」に詳しいのでそちらを参照されたいが、簡単に説明するならば読者が記事に対して何らかの形で働きかけることであり、それを記事のあり方に組み入れたものは「労働記事」と呼ばれる。このような「労働」を取り入れたコンテンツの作成が可能であることが、第三の記事の特長として挙げた労働性である。先にも述べた記事の一コンテンツ一ページという性質が、節リンクでのページ内の移動を基本とする労働への反応に適していることが重要なのだが、実際のところこのような労働コンテンツはむしろWikiWikiオンラインコード上のゲーム作品が専門とするところであり、労働性が記事の独自性であるとは言い難い面もある。しかし、そのようなコンテンツをオンラインコードで発表するのにはWikiテキスト/HTMLやCSSを超えるより[[ヘルプ:チュートリアル/高度なコード|高度なコー]]ディング技術が必要であるという敷居の高さや、そもそもオンラインコードは姉妹の中でも特殊であることを鑑みて、ここでは記事の特長として挙げた。これにより可能になるのは、もちろん「[[ルービックキューブ]]」のようなゲーム的コンテンツの(比較的簡単な形での)制作である。物語を表現するにあたっては、「[[便所の落書き]]」のようにインタラクティブ性によって読者を没入させ、ただ読むのとは違った体験を生み出すことができるという明白な利点がある。 | ||
第四の特長は、ビジュアル性である。画像を使ったコンテンツを作れるというだけでは、構談社RAWはもちろんWikiWikiオンラインショップやWikiWikiオンラインDIYにおいても同じことが言えるが、ここでのビジュアル性はむしろ画像(あるいはCSSで描写されるオブジェクト)をいかに一つの要素としてコンテンツの中で活用できるかを問題にするものであり、それは画像がコンテンツそのものであったり、また画像の扱いに自由度が無いようなこれらの姉妹プロジェクトには無い、記事の明確な独自性の一つである。記事の中では、画面全体の中に画像を自由に配置してキャプションや本文で説明することを基本として、「[[鬱]]」や「[[創作漢字]]」、「[[ドア派]]」のように大喜利と組み合わせたり、「[[クーネル・サンダース]]」や「[[寿司]]」のように単にビジュアル表現を連ねたりして、印象深い作品を作り出すことが出来る。記事のビジュアル性は、単に画像の一枚一枚をコンテンツとして扱うことを超えて、画像やCSSのインパクトを最大限利用する作品を生み出すことを可能にするのである。物語への利用に関して、特に初期のオンラインノベルには挿絵やCSSデザインが利用されている例もあるが、記事のビジュアル性は単なる挿絵や装飾以上の重みをもつ視覚的要素を活用して物語の表現にインパクトを与えることができる。「[[空耳]]」や「[[ビタ眠剤]]」のようなラストを締めくくる働きもあれば、「[[将棋]]」や「[[バイクに乗るゴリラ]]」のような物語の経緯全てをビジュアルで描写するようなものもあり、いずれにしてもより視覚的で直接的な形で物語を見て楽しむことができる。 | |||
===脚注=== | ===脚注=== | ||
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