3,314
回編集
(→ゲブクス会議) |
|||
11行目: | 11行目: | ||
====ゲブクス会議==== | ====ゲブクス会議==== | ||
ある段階で、宇宙は日に日に狭くなっていた。したがって兄弟は頭を悩ませていた。「さて宇宙をどうしようか」、口を開くと出てくる言葉はそればかりであった。鋭い歯を軋らせながら話し合い、考えに考え、兄弟は計画を以下の三つに絞った。 | |||
#使用人を雇い宇宙のいちばん外側の方に配置することで収縮を食い止めるのはどうだろう。 | |||
#宇宙の真ん中で常にアノ呪文を唱え続けることで収縮の力の向きを反転させ、逆に膨張させるのはどうだろう。 | |||
#もはや諦めてしまうのはどうだろう。 | |||
兄弟の出した42の案の中からこれらの三つに絞るまでは、話し合いはわりと順風満帆に進んだ。しかし、兄弟が最も時間を費やした過程は、ここからである。 | |||
<br> 兄弟はここにきてなまけ始めた。三つに決まったのだといって、休息を欲した。 | |||
<br> そんな時、ティナディヨが叫んだ。 | |||
<br> <big>「やっべ}</big> | |||
<br> そして兄弟はこの重大な仕事にふたたび取り掛かった。しかし、三つのうちのどの案も、非常に魅力的に思えるものだった。そのため兄弟は実に42ヶ月の月日を費やし、ここで二つの自明な真理に気づいた。 | |||
#(その当時は)宇宙の膨張を抑えこむことのできる者はいないため、そのような仕事をする使用人を雇うことは不可能である。 | |||
#「アノ呪文」の話は祖父・ボレクシュナット(Bodghchjuenagjtt-Hafgjuyki)から聞いたものだが、よく考えてみればその内容も文言も知らないので、そのような呪文を唱えることは不可能である。 | |||
この気づき<ref>これは世のあらゆる気づきのなかで最初のものであるため、現在では"o-ugrhvett' Fjdsughrk"「偉大な気づき」と呼ばれ讃えられている。</ref>によって兄弟は決意を固めた。すなわち消去法である。 | |||
==国風== | ==国風== |
回編集