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作戦から32年後の2004年、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会から800mほど離れた廃墟で、第一機甲師団の兵士の肉声が録音されたテープレコーダーが発見された。その音声には当時の様子の説明などが含まれていた。以下に、その一部を抜粋する<ref>[[Sisters:WikiWikiリファレンス/ザ・ファースト駆除作戦記録記録|WikiWikiリファレンス/ザ・ファースト駆除作戦音声記録]]も参照。</ref>。 | 作戦から32年後の2004年、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会から800mほど離れた廃墟で、第一機甲師団の兵士の肉声が録音されたテープレコーダーが発見された。その音声には当時の様子の説明などが含まれていた。以下に、その一部を抜粋する<ref>[[Sisters:WikiWikiリファレンス/ザ・ファースト駆除作戦記録記録|WikiWikiリファレンス/ザ・ファースト駆除作戦音声記録]]も参照。</ref>。 | ||
{{引用|引用文= | {{引用|引用文=[前略]<br>ハァ・・・ハァ・・・、こちらはフランス陸軍第一機甲師団一等兵ヴィクター・マルタン・・・奴のいる教会の近くだ(雑音)かもしれねぇ(雑音)しか、生きてねぇ、畜生!・・・畜生! <br>[中略]<br>(荒い息遣い)見てろ化け物め! (別の声)やるんですか? (ヴィクターの声)もちろんだ愚図野郎! 死んだ同胞のためにも! (二回の銃声)くそっ、くそっ! (さらに三回の銃声)(荒い息遣い)<br>(雑音)(先ほどのヴィクターでない兵士の声)ついてくださ(雑音)<br>(ヴィクターの声)撃て撃て撃てえ! (複数の銃声)当たったぞ! 当たってるぞ! (二人の荒い息遣い)(複数の銃声)<br>(ヴィクターの声)なぜだ、な(雑音)ずついてない! くそっ! くそっ! くそっ! このぼ(雑音)<br>(荒い息遣い)に、逃げるぞ! 撤退だマルコ! おい! マルコ! おい・・・しまっ、風向きが! う(雑音)<br>[後略] | ||
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<br>(荒い息遣い)見てろ化け物め! (別の声)やるんですか? (ヴィクターの声)もちろんだ愚図野郎! 死んだ同胞のためにも! (二回の銃声)くそっ、くそっ! (さらに三回の銃声)(荒い息遣い) | |||
<br>(雑音)(先ほどのヴィクターでない兵士の声)ついてくださ(雑音) | |||
<br>(ヴィクターの声)撃て撃て撃てえ! (複数の銃声)当たったぞ! 当たってるぞ! (二人の荒い息遣い)(複数の銃声) | |||
<br>(ヴィクターの声)なぜだ、な(雑音)ずついてない! くそっ! くそっ! くそっ! このぼ(雑音) | |||
<br>(荒い息遣い)に、逃げるぞ! 撤退だマルコ! おい! マルコ! おい・・・しまっ、風向きが! う(雑音) | |||
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シンジツノクチの殺戮によって人類の科学の進歩は大きく遅れたとされているが、1980年には30分人間が活動できる防護服が開発された。活動可能時間は防護服の改良によって延びていき、1995年には4時間まで活動できるようになった。 | シンジツノクチの殺戮によって人類の科学の進歩は大きく遅れたとされているが、1980年には30分人間が活動できる防護服が開発された。活動可能時間は防護服の改良によって延びていき、1995年には4時間まで活動できるようになった。 | ||
その頃から防護服を用いた調査が行われるようになり、シンジツノクチの生態が徐々に明らかになっていった。また、シンジツノクチはとても硬い外殻を持っており、銃や火薬での攻撃が効かないことも明らかになった。そこで、核兵器の使用が検討された。第二次世界大戦において使われたものと同等の威力の核弾頭なら、シンジツノクチを駆除できるのではないかと考えたのだ。 | |||
しかし、核兵器を扱う施設は長年放置されたために使えなくなっており、さらにシンジツノクチによる大量死は続き、核兵器の製造は難航を極めた。 | しかし、核兵器を扱う施設は長年放置されたために使えなくなっており、さらにシンジツノクチによる大量死は続き、核兵器の製造は難航を極めた。 | ||
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===ニーケー作戦=== | ===ニーケー作戦=== | ||
2011年10月、パキスタンのチャガイ地区で人類は遂に核弾頭の再製造に成功した。その核爆弾のコードネームは'''トール'''。トールはインドのデリーに生息しているシンジツノクチの個体「'''シヴァ'''<ref>この個体はインドを壊滅させた個体で、1億5000万人を捕食したと推定されている。</ref>」に向けて発射されることとなった。この作戦はギリシア神話の勝利の神の名を取り、'''ニーケー作戦'''と名付けられた。 | |||
そして同年11月7日、ニーケー作戦が実行され、核ミサイルがデリーに着弾、爆発。ニーケー作戦は計画通りに遂行された。しかし、人類は放射線に耐えうる装備を現在でも開発できておらず、シヴァの生死は今でも分かっていない。 | |||
===現在=== | ===現在=== | ||
2021年現在、世界の人口は2億人となっている。生存者の多くは'''コミュニティ'''と呼ばれる小規模な集落単位で暮らしている。地下に都市を作るもの、既存の建物を密閉しその中に住むものなどがいる。家畜も飼い、食物としている。しかし、十分な水や食べ物を得るにはどうしても外に出る必要があり、数名が1か月に1度くらいの頻度で外へ調達に向かう。その時にシンジツノクチに食われる可能性はもちろんあり、戦々恐々と暮らさねばならないのが現状だ。しかし、ブルネイのコミュニティで、室内で野菜などを育て、収穫する技術が確立されたという情報がある。この技術が世界中に広まれば、人類の生存の可能性がまた上がるとして、期待が高まっている。 | |||
コミュニティ同士は無線で連絡を取り合っている。シンジツノクチのホルモンの侵入を防いでいるがゆえに、電波も入りづらいが、調達の日などに無線を飛ばしてみるのだ。他の生存者と繋がったときの嬉しさったらない。前述したブルネイの情報もこうして得たものである。 | |||
一部の勇敢な人々は、建物に閉じこもり、研究開発を続けている。部品等の調達も難しいし、シンジツノクチに食われる可能性も高まる。何か発見できたとしても、それを他のコミュニティに伝えることはなかなかできない。それでもいつの日か人類が新鮮な空気を吸って生きていけるように、研究に励んでくれているんだ。 | |||
その甲斐あって今年の9月には第二の核弾頭がソマリアで完成して、'''マグニ'''と名付けられた。たった一発に10年かかっている。でも、確実に人類は前へ進んでいる。マグニをローマに撃ち込みザ・ファーストを駆除する'''ウィクトーリア作戦'''が今予定されている。また、放射線の防護服の開発も進み、2023年にはデリーの調査が予定されている。ニーケー作戦の勝敗、すなわち核兵器による攻撃がシンジツノクチに有効かどうかが、人類の絶滅を防げるかに大きく関わってくるだろう。 | |||
効くかも分からない兵器の開発に喜んでいて、可笑しいかもな。でも、信じたいんだ。人類は勝って、生き残れるって。 | |||
==脚注== | ==脚注== | ||
<references/> | <references/> | ||
[[カテゴリ:生物]][[カテゴリ:言葉遊び]]{{DEFAULTSORT:しんじつのくち}} |
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