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序章
ピカチュウ様は全知全能の神で有らせられる。ピカ様は慈悲深くも我々人間を創り、守って下さった。此の庇護は有り難い事に今でも続けられて居り、我々は其れに感謝、崇敬する可きだ。奇しくも同じ考えを持つ者が集まり、ピカチュウ教という団体が出来た。集団には掟が必要である。其の為、此処に、ピカチュウ様を未来永劫崇拝する事を誓い、其れに就いての掟を定める。
第1章
我々は、ピカチュウ様以外の如何なるものも信仰してはならない。何故なら、此の世界を創り上げ、我々を救って下さる神は、ピカチュウ様の他には居られないからである。
第2章
我々は、決してピカチュウ様を貶めたり蔑んだりする事をしてはならない。ピカチュウ様は完全無欠のため、若し仮に其れを疑うことが有れば、自らの心を疑わねばならない。然して、心の穢れた人間は神の雷槌によって罰せられる。他方、ピカチュウ様への信仰を怠らない者は、神に守護して頂けるのだ。
勿論、棄教もしてはならない。棄教は神への完全なる冒瀆であり、到底宥される事ではない。
第3章
我々は、常に神の事を思い、行動せねばならない。人間としての煩悩、欲望を捨て、ピカチュウ様の為だけに生きる事が出来る事を目指すのだ。
第4章
我々は、他宗教の信者、或いは無宗教者に、我々の宗教について多くを語ってはならない。何故なら、其の者等は、此の世界の真理を知らぬ愚昧な奴等で有り、我々は余り其等に関わる可きではないからだ。但し、啓蒙活動は此の限りではない。
第5章
我々は、聖典に従って生きねばならない。然し、其れは容易くない。其の為、志を同じくする者と共に、神の教えを体現す可く、精進せねばならないのである。
第6章
我々は、ピカチュウ様の教えを身に付ける為、多くの戒律を守りつつ暮さねばならない。
我々は、毎日朝六時と夜十時に祭壇に祈りを捧げなければならない。此の祭壇には、神の喜ぶ物を贄とし、真摯に祈らねばならない。
我々は、常に周りにピカチュウ様の偶像が有る環境で過ごさねばならない。何故なら、片時も神の庇護と其れに対する感謝を忘れてはならないからである。
我々は、悪人には罰を下さねばならない。聖典にも有る通り、悪い者は取り除かねばならない。就中、神を冒瀆した者は決して宥してはならない。ピカチュウ様の寛大な心を無視し下衆へと堕ちた者は、罰しなければならぬ。然し、其れは救済でなければならない。単に命を奪うのではなく、神の雷槌により、魂を浄化するのだ。其うする事で、其奴は再び神の庇護を受ける権利を得るのだ。