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選り抜き記事 |
遂げよ聖戦 興せよ東亜 進め一億火の玉だ |
竹槍とは、竹を加工することによって作られる大量破壊兵器である。
ある日の涼しい午後のこと。比路子さんは言った。
「ねえ、『非自己叙述的』ってどういう意味?」
「『ある言葉の意味がその言葉自身に反していること』さ」十萩君が得意げに答えた。
「ちょっとよくわからないわ。たとえば?」十萩君の説明に納得しなかった比路子さんはさらに訊きかさねる。
十荻君は少し考えてから、丁寧に答えた。「うーんと、たとえば、『動詞』という言葉それ自体は動詞ではない。名詞だ。あとまあ、英語だと、"hyphenated(ハイフンでつながれた)"という言葉のどこにも、ハイフンなんて無いんだ[1]。つまりこれらの言葉はみんな、意味がその言葉自身に反しているから、非自己叙述的だというわけだ」
「なるほどね」
「わかったようだね。じゃ……」
「あ、帰らないで。また一つ疑問が湧いてきたの」
「ええ、なんだって?」
「『非自己叙述的』って言葉は、非自己叙述的なのかしら」
「えっとね……うーん? もし非自己叙述的だとすると……」
「つまり、『非自己叙述的』という言葉はその意味がその言葉自身に反する、ってことだから……」
「『非自己叙述的』は非自己叙述的でない、ということか」
「ええ? でも……」
「うん、仮定(注*四行上太字部を参照)と噛み合わないよね」
「そんなことがあるの?」
「いやいや、仮定がつねに正しいとは限らないじゃないか。もし仮定が間違っていたならば、矛盾が起こってもおかしくはないだろう?」
「確かに。じゃあ仮定を変えてみよう。もし『非自己叙述的』が非自己叙述的でないとすると……?」
「『非自己叙述的』という言葉はつまり、意味がその言葉自身に反しない、ということだね……」
比路子さんは結論を導いた。「そうね。つまり、『非自己叙述的』は非自己叙述的である……」
「何だって? こんなことはありえないのに」ここへきて十荻君はうろたえた。
そのことに気づいて彼女もつぶやき返す。「これって……嘘……」
そして彼らは言うのだった。「「私たち、入れ替わってる?」」[2]
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エドワード独裁体制崩壊の翌月13日、議長をミトシ・ハヤカワとする住民自治会議は、侵略の再発防止のための特別決を出した。その骨子は以下の通りである。
- 現時点においてアンモク共和国国籍を持たない国内滞在者及びその国内不動産は、1352年2月15日をもって退去及び撤去させる。退去または撤去しないものは、事由を問わず、同年同月20日をもって処分するものとする。
- 原則として、アンモク共和国国籍を持たないいかなる個人及び法人も、1352年1月14日より本国領内に入ってはならない。
- アンモク共和国国籍を持たない個人または法人は、住民自治会議から特別の入国許可を受ける場合においてのみ、本国領内に入ることができるものとする。
AEIOU英単語とは、英語における五つの母音a,e,i,o,uをそれぞれ1文字ずつ含んだ英単語のことである。 「英語の母音は1文字につき発音が何種類もあるから、単純に五つとは言えないんじゃないの?」とか「aeiouが1文字ずつ計5つあるなら、5音節の単語ってこと?」とか言われても、私は詳しくないので知らない。芯あたりに聞いてくれ。
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