利用者:Notorious/サンドボックス/その他
①長編よりも短編集の方がいい
②読みやすさを優先する
③作者と知恵比べをしたい
④エンタメ性を重視する
⑤あんまり血腥いのは苦手
① | ② | ③ | ④ | ⑤ | おすすめ本 |
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相沢沙呼・梓崎優ほか『放課後探偵団』
ハイレベルすぎる学園ミステリアンソロジー
放送部のビデオを破損したのは誰? 野球ボールはどこへ消えたの? バレンタインのチョコを動かしたのは? ワインを顔にぶっかけた人物は? 卒業式放送室ジャック事件の真相は? 新進気鋭(当時)の作家五名による、学園ミステリのアンソロジー。
こんなに質の高いアンソロジーもなかなか見ないのではと思うほどのクオリティ。日常の謎が中心で、丁々発止の推理合戦やロジカルな解決が楽しめる。それだけでなく、学生時代の煌めきも切り取られた、とてもいい青春ミステリばかり。高校生、大学生、社会人、それぞれが主人公の物語が揃っていて、いつまでも楽しめる。特に、掉尾を飾る梓崎優「スプリング・ハズ・カム」は、名作の呼び声高い一編。
歌野晶午『密室殺人ゲーム王手飛車取り』
リアル殺人ゲームの行き着く果ては?
aXe、頭狂人、ザンギャ君、044APD、伴道全教授。奇妙なニックネームの五人は、ネット上で顔を隠して集い、推理ゲームを出題し合う。密室、アリバイ、ミッシングリンクなど、数々の殺人事件の謎が提出され、ゲームは白熱する。しかし、事件の犯人を当てることはない。なぜなら、問題となる殺人は、すべて出題者が実際に起こした事件なのだから。
倫理観のぶっ飛んだ設定で話題を呼んだ異色作。しかし、至って秀逸な本格ミステリ。数々のトリックが乱れ飛ぶ、個々の問題の出来はもちろんいい。楽しむために何の良心の咎めもなく殺人を犯す、互いの顔も知らぬ五人の間の空気も、どこか癖になってしまう。そして、この密室殺人ゲームはどこに行き着くのか。『密室殺人ゲーム2.0』も、本作を受けた続編としてとても良いので、合わせてどうぞ。
有栖川有栖『ブラジル蝶の謎』
臨床犯罪学者・火村英生の推理が冴えわたる
天井に蝶の標本が一面に刺された殺人現場。滝の周りの足跡のない雪密室。密室から忽然と消えた一組のカップル……。難事件の数々に、フィールドワークとして犯罪捜査に加わる犯罪学者・火村英生と、しがない推理作家・有栖川有栖のコンビが挑む。
有栖川有栖の国名シリーズ3作目。でも、過去の事件との繋がりはそんなにないので、あまり順番は気にする必要はない。どこから読んでも面白い、それが火村英生シリーズ。端正な論理が冴える本格ミステリを得意とする作者の持ち味が発揮された短編集。蝶に満ちた殺人現場の謎を解く表題作と、砂浜の密室から消失したカップルの謎を描いた「蝶々がはばたく」が特におすすめ。
山本弘『僕の光輝く世界』
アントン症候群の少年が遭遇する、四つの事件
全盲にもかかわらず、脳が勝手に視覚情報を補填し、本人は目が見えているように知覚してしまう状態、アントン症候群。この障害を負った高根沢光輝は、それでも前を向いて、あふれる想像力を駆使して遭遇する謎に立ち向かっていく。
珍しい症例ならではの事件を描く本格ミステリとしても、とてもレベルが高い。解決篇がワンパターンにならず、手を替え品を替え繰り出されているのもすごい。とりわけ、作中作と現実の事件の両方を追う最終話のクオリティは素晴らしい。しかし魅力はそれだけではない。重度の障害を負った主人公だが、(病気の症状も手伝って)前向きに生きていき、それを受けてヒロインや姉との関係も変化していく。光輝の生き方に勇気をもらえる、青春本格ミステリの名作。
相沢沙呼『マツリカ・マジョルカ』
冴えない陰キャ男子と廃墟の魔女
青崎有吾『体育館の殺人』
学園本格ミステリの決定版
大山誠一郎『赤い博物館』
超絶トリック五連発!
東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』
お嬢様刑事と毒舌執事が織りなす爆笑ミステリ
麻耶雄嵩『さよなら神様』
一行目で犯人が名指しされます
浅倉秋成『教室が、ひとりになるまで』
「伏線の狙撃手」の出世作
櫻田智也『蟬かえる』
不思議な出来事の裏には、いつも人の心が
阿津川辰海『透明人間は密室に潜む』
本格ミステリの可能性を切り拓く短編集
米澤穂信『さよなら妖精』
彼女が去ってから、ぼくらの最大の謎解きは始まった
鯨統一郎『邪馬台国はどこですか?』
「東北だ」
長沢樹『消失グラデーション』
青春ミステリの最高到達点
泡坂妻夫『しあわせの書 迷探偵ヨギ・ガンジーの心霊術』
このマジックのタネは、見抜けない
乙一『GOTH』
昏く痺れる、〈GOTH〉の世界へようこそ
法月綸太郎『名探偵傑作短篇集 法月綸太郎篇』
選りすぐりの傑作をあなたに
有栖川有栖『月光ゲーム Yの悲劇’88』
噴火、連続殺人、ダイイングメッセージ、読者への挑戦
米澤穂信『満願』
平均点が稀有なほど高いミステリ短編集
綾辻行人『Another』
何が──なぜ──どうやって──誰が?
倉知淳『星降り山荘の殺人』
ど直球な犯人当て in 雪の山荘
北村薫『空飛ぶ馬』
日常の謎ジャンルはここから始まった
多島斗志之『黒百合』
これはぼくが中学生のときの、一夏の思い出
石持浅海『扉は閉ざされたまま』
閉ざされた扉をめぐる、火花散る攻防
横山秀夫『半落ち』
究極のホワイダニットがあなたの胸を打つ
連城三紀彦『戻り川心中』
全篇、オールタイムベスト級
乙一『夏と花火と私の死体』
天才が16歳でものした名作
島田荘司『占星術殺人事件』
燦然と輝き続ける大トリックがここに
ジェフリー・ディーヴァー『ボーン・コレクター』
凶悪殺人犯に対峙するは、重度麻痺を負った天才元捜査官
小泉喜美子『弁護側の証人』
夫の冤罪を晴らすべく、妻は奔走するが……
京極夏彦『魍魎の匣』
いくつもの匣が交わったときに見える地平とは