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このあまりの荒唐無稽さに、アナーキストとキチガイ以外の全員が、彼が警察官であるというのを疑わしく思った。しかし、体からにじみ出る肉体の強靭さのオーラだけはまさしく本物であり、下手に刺激したら普通に殺される可能性があるので、みんな知らんぷりをしている。 | このあまりの荒唐無稽さに、アナーキストとキチガイ以外の全員が、彼が警察官であるというのを疑わしく思った。しかし、体からにじみ出る肉体の強靭さのオーラだけはまさしく本物であり、下手に刺激したら普通に殺される可能性があるので、みんな知らんぷりをしている。 | ||
「では、捜査に協力してもらおうか。分かっているとは思うが、お前ら全員が容疑者だ。一人一人、今までの状況を教えてくれ。」 | |||
「……あーあー、もしもし? じゃあ、第一発見者の僕から行きましょう。そもそもは週刊誌記者として、良い感じのゴシップとか持ってないかなあと思って律家律氏に会いに来たんですよ。あ、もちろんアポは取ってますよ? んでまあ、大した情報も得られなかったんでそのまま帰ろうとしたら、どうにも玄関にたどり着けない。何時間も右往左往して、なんと結局律さんに取材した書斎に戻ってきちゃったんですね。このままじゃ埒が明かないし、家主である律さんに道を聞いて帰ろう、と思って部屋に入ったら……胸に包丁が刺さって死んでました。アポ取りの時にノレさんに電話した履歴が残ってたので、そこからノレさんに連絡して……今に至る、って感じですね。皆さんダイニングルームにいるんですよね? 今屋敷の道を総当たりで攻略してるので、絶対動かないでくださいね!?」 | 「……あーあー、もしもし? じゃあ、第一発見者の僕から行きましょう。そもそもは週刊誌記者として、良い感じのゴシップとか持ってないかなあと思って律家律氏に会いに来たんですよ。あ、もちろんアポは取ってますよ? んでまあ、大した情報も得られなかったんでそのまま帰ろうとしたら、どうにも玄関にたどり着けない。何時間も右往左往して、なんと結局律さんに取材した書斎に戻ってきちゃったんですね。このままじゃ埒が明かないし、家主である律さんに道を聞いて帰ろう、と思って部屋に入ったら……胸に包丁が刺さって死んでました。アポ取りの時にノレさんに電話した履歴が残ってたので、そこからノレさんに連絡して……今に至る、って感じですね。皆さんダイニングルームにいるんですよね? 今屋敷の道を総当たりで攻略してるので、絶対動かないでくださいね!?」 | ||
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――探偵のいない事件は、ここに来て膠着状態に陥った。 | ――探偵のいない事件は、ここに来て膠着状態に陥った。 | ||
<big>''' | <big>'''第三章 シュロギスモス(使いたいだけ)'''</big> | ||
「なにしてるのー?」 | 「なにしてるのー?」 | ||
止まったダイニングルームの時間を動かしたのは、 | 止まったダイニングルームの時間を動かしたのは、 |
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