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「見た感じでは、全部の言葉を命令形にしているのかと思ったが……少なくともそれに堅固な規則性は見当たらない。『料れ研究しろ家の鰻和弘氏』だの、『あまれ衝撃的たれ素晴らしかれこのアイデア』だの……特に『内容れろ』の部分に関しては、飛びぬけて訳が分からない」 | 「見た感じでは、全部の言葉を命令形にしているのかと思ったが……少なくともそれに堅固な規則性は見当たらない。『料れ研究しろ家の鰻和弘氏』だの、『あまれ衝撃的たれ素晴らしかれこのアイデア』だの……特に『内容れろ』の部分に関しては、飛びぬけて訳が分からない」 | ||
「へっ、ホントだよ」 | |||
「ただ……錯乱して無意味な文章をしたためたと考えると、{{傍点|文章=それにしてはまとまりすぎている}}という印象だ。確かにこれは意味不明だが、それは文章が破綻していて解釈が不可能であるからというよりは、何故こんなことを書いたのかが分からないから、どんな作為があったのか分からないからだ。……とするとこのメッセージはおそらく、『特定の人物に何かを伝えようとしたもの』だろう。つまりこの文章は『暗号』で、俺たちには分からない何らかの意味と、俺たちの気づいていない何らかの解読方法が存在するってわけだ」 | |||
「まあ、ダイイングメッセージってそういうもんだしな」 | 「まあ、ダイイングメッセージってそういうもんだしな」 | ||
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「回りくどい言い方だな」 | 「回りくどい言い方だな」 | ||
「一つ目は、『見られた』かつ『不利益だった』場合。犯人は被害者が書いたダイイングメッセージを見て、その意味が分かったにしろ分からなかったにしろ、この文章の存在が自分の罪の発覚に寄与することを危惧した。……しかしこの文章は残っている。犯人は、これを消そうにも消せなかったんだ」 | |||
「どうしてだ?」 | 「どうしてだ?」 | ||
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「なるほど」 | 「なるほど」 | ||
「ああ、あと、このメッセージは既に改変されている可能性もある。犯人が混乱を生じさせるために、元の文章を削ったり書き換えたりしたんだ。あるいはそもそもこのダイイングメッセージ自体、全て犯人が自分で書いたか、被害者を脅して書かせたものだという可能性だって――」 | |||
「うおっ!?」 | 「うおっ!?」 |
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