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===キリスト教の発展=== | ===キリスト教の発展=== | ||
ユダヤ教パリサイ派の形式主義への批判や、神の絶対愛・隣人愛の啓蒙を行った'''イエス'''が処刑された後、彼が復活したという信仰から、キリスト教が成立した。ペテロやパウロら使徒による伝道活動によってキリスト教は徐々にローマ全土に広がったが、皇帝礼拝を主張する皇帝側と衝突し、'''ネロ帝'''や'''ディオクレティアヌス帝'''による迫害を受け、教徒たちは地下墓所・'''カタコンベ'''での礼拝を余儀なくされた。なお、この頃成立し、コイネーで書かれた'''『新約聖書』'''が彼らの経典であった。313年のミラノ勅令による公認の後開催されたニケーア公会議では、キリストの神性を主張した'''アタナシウス派'''が正統教義とされ、キリストは人間であるとした'''アリウス派'''は異端とされた。こののちアタナシウス派は三位一体説に発展し、アリウス派はゲルマン人に伝導された。『告白編』『神の国』を著した'''アウグスティヌ'''スをはじめとする教父らの活躍は、後の進学の発展に寄与した。その後、「背教者」と呼ばれる'''ユリアヌス帝'''による多神教復活の企みが潰えたのを経て、ついに392年にはテオドシウス帝がキリスト教を国教とした。'''エフェソス公会議'''では、キリストの人性を強調した'''ネストリウス派'''が異端となり、これは西アジアに渡って唐では景教として広まった。続く'''カルケドン公会議'''では、キリストが神性と人性の二つを併せ持つことを否定する単性論は異端であると決定づけられた。 | ユダヤ教パリサイ派の形式主義への批判や、神の絶対愛・隣人愛の啓蒙を行った'''イエス'''が処刑された後、彼が復活したという信仰から、キリスト教が成立した。ペテロやパウロら使徒による伝道活動によってキリスト教は徐々にローマ全土に広がったが、皇帝礼拝を主張する皇帝側と衝突し、'''ネロ帝'''や'''ディオクレティアヌス帝'''による迫害を受け、教徒たちは地下墓所・'''カタコンベ'''での礼拝を余儀なくされた。なお、この頃成立し、コイネーで書かれた'''『新約聖書』'''が彼らの経典であった。313年のミラノ勅令による公認の後開催されたニケーア公会議では、キリストの神性を主張した'''アタナシウス派'''が正統教義とされ、キリストは人間であるとした'''アリウス派'''は異端とされた。こののちアタナシウス派は三位一体説に発展し、アリウス派はゲルマン人に伝導された。『告白編』『神の国』を著した'''アウグスティヌ'''スをはじめとする教父らの活躍は、後の進学の発展に寄与した。その後、「背教者」と呼ばれる'''ユリアヌス帝'''による多神教復活の企みが潰えたのを経て、ついに392年にはテオドシウス帝がキリスト教を国教とした。'''エフェソス公会議'''では、キリストの人性を強調した'''ネストリウス派'''が異端となり、これは西アジアに渡って唐では景教として広まった。続く'''カルケドン公会議'''では、キリストが神性と人性の二つを併せ持つことを否定する単性論は異端であると決定づけられた。 | ||
===ローマの文化=== | |||
ローマ帝国は、地中海世界全体にギリシアから連なるローマの文化を広めた。ローマの実用的文化は、土木建築技術に著しく現れている。カラカラ帝の浴場やコンスタンティヌス帝の凱旋門、コロッセウム(円形闘技場)、パンテオン(万神殿)、アッピア街道、ガール水道橋などである。その他文化の第一人者たちは、以下のようになっている。 | |||
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!文化!!人物!!概要 | |||
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|rowspan="3"|文学||'''ウェルギリウス'''||'''『アエネイス』'''(ローマ建国叙事詩) | |||
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|'''ホラティウス'''||『叙情詩集 | |||
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|'''オウィディウス'''||『転身譜』『恋の技法』 | |||
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|rowspan="6"|歴史・地理||'''ポリビオス'''||『歴史』 | |||
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|'''リウィウス'''||'''『ローマ建国史』''' | |||
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|'''カエサル'''||'''『ガリア戦記』'''(ラテン散文) | |||
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|'''タキトゥス'''||『年代記』'''『ゲルマニア』''' | |||
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|'''プルタルコス'''||'''『対比列伝』『英雄伝』''' | |||
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|'''ストラボン'''||'''『地理誌』''' | |||
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|rowspan="3"|哲学・思想||'''キケロ'''||『国家論』 | |||
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|'''セネカ'''||『幸福論』 | |||
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|'''マルクス=アウレリウス=アントニヌス'''||'''『自省録』''' | |||
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|rowspan="2"|自然科学||'''プリニウス'''||'''『博物誌』''' | |||
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|'''プトレマイオス'''||『天文学大全』('''天動説''') | |||
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|法学||トリボニアヌス||『ローマ法大全』 | |||
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