8,864
回編集
編集の要約なし |
(→歴史) |
||
669行目: | 669行目: | ||
=====時間説明語===== | =====時間説明語===== | ||
ピロリ語における'''時間説明語(toimu | ピロリ語における'''時間説明語(toimu ^ ekusupumei)'''は、過去や未来などの、'''文の時間を表す'''。一文に同系列である是非を問わず二つ以上存在することもある。原則として文頭に来る。 | ||
また、過去や未来の時間説明語と現実の時間説明語が同時に文に入るときは過去や未来の時間説明語が文頭になり、文の一番後ろの時間説明語だけが音を伸ばす。 | また、過去や未来の時間説明語と現実の時間説明語が同時に文に入るときは過去や未来の時間説明語が文頭になり、文の一番後ろの時間説明語だけが音を伸ばす。 | ||
706行目: | 706行目: | ||
|'''Ch'Kkho^''' | |'''Ch'Kkho^''' | ||
|「Chyu^」と複合したもの。過去に完了している文を表す。 | |「Chyu^」と複合したもの。過去に完了している文を表す。 | ||
|Kkho^ kumu pi | |Kkho^ kumu pi ' gu^ pe | ||
|私が来たとき、彼は寝ていた。 | |私が来たとき、彼は寝ていた。 | ||
|- | |- | ||
722行目: | 722行目: | ||
|'''Ssha^''' | |'''Ssha^''' | ||
|現在のこと、または未来を仮定する文を表す。 | |現在のこと、または未来を仮定する文を表す。 | ||
|Ssha^ jiyota pi | |Ssha^ jiyota pi ' Sa^ jiyota pu | ||
|もし私が楽しめば、あなたも楽しむだろう。 | |もし私が楽しめば、あなたも楽しむだろう。 | ||
|- | |- | ||
732行目: | 732行目: | ||
|'''Ch'Sa^''' | |'''Ch'Sa^''' | ||
|「Chyu^」と複合したもの。過去のこと、または現在を仮定する文を表す。 | |「Chyu^」と複合したもの。過去のこと、または現在を仮定する文を表す。 | ||
|Ch'Sa Na^ jiyota pi | |Ch'Sa Na^ jiyota pi ' Ssha^ jiyota pu | ||
|もし今、私が楽しめば、あなたも楽しむだろう。 | |もし今、私が楽しめば、あなたも楽しむだろう。 | ||
|- | |- | ||
|'''Ch'Ssha^''' | |'''Ch'Ssha^''' | ||
|「Chyu^」と複合したもの。過去を仮定する文を表す。 | |「Chyu^」と複合したもの。過去を仮定する文を表す。 | ||
|Ch'Ssha Ko^ jiyota pi | |Ch'Ssha Ko^ jiyota pi ' Ch'Sa jiyota pu | ||
|もし私が楽しんでいれば、彼も楽しんでいたのに。 | |もし私が楽しんでいれば、彼も楽しんでいたのに。 | ||
|- | |- | ||
767行目: | 767行目: | ||
|} | |} | ||
=====文係説明語===== | =====文係説明語===== | ||
ピロリ語における'''文係説明語(senbun | ピロリ語における'''文係説明語(senbun ^ ekusupumei)'''は、疑問文や否定文などの、'''文の種類を表す'''。 | ||
また、疑問の時間説明語とその他の時間説明語が同時に文に入るときは疑問の時間説明語が文頭になり、文の一番後ろの文係説明語だけが音を伸ばす。 | また、疑問の時間説明語とその他の時間説明語が同時に文に入るときは疑問の時間説明語が文頭になり、文の一番後ろの文係説明語だけが音を伸ばす。 | ||
1,112行目: | 1,112行目: | ||
|batosika | |batosika | ||
|前の文脈と相反する後の文脈を導く。 | |前の文脈と相反する後の文脈を導く。 | ||
|Ko^ rimonisa | |Ko^ rimonisa ' monisa D toimu batosika da^kai D ruba | ||
|今朝は、朝なのに暗かった。 | |今朝は、朝なのに暗かった。 | ||
|- | |- | ||
1,118行目: | 1,118行目: | ||
|oramata | |oramata | ||
|述べた事柄から一つを選択する | |述べた事柄から一つを選択する | ||
|dowiChyo^ guyi | |dowiChyo^ guyi ' hanawa^ zii'K oramata DaNGo mogu | ||
|花を見ることと団子を食べることのどちらがいいのだろうか。 | |花を見ることと団子を食べることのどちらがいいのだろうか。 | ||
|- | |- | ||
1,141行目: | 1,141行目: | ||
|kuseputada | |kuseputada | ||
|述べた事柄の例外を示す。 | |述べた事柄の例外を示す。 | ||
|Chye^ mubu | |Chye^ mubu ^ haorecin raisu pi kuseputada miya raisu pi | ||
|私は動物が嫌いだ。ただし、ネコは好きだ。 | |私は動物が嫌いだ。ただし、ネコは好きだ。 | ||
|- | |- | ||
1,168行目: | 1,168行目: | ||
=====修飾補助語===== | =====修飾補助語===== | ||
ピロリ語における'''修飾補助語(modhifa | ピロリ語における'''修飾補助語(modhifa ^ herukumei)'''は、述言や主言またはそれ自体を修飾し、対象や起点などの意味を付け加える際に、修飾語と述言や主言をつなぐ補助のために使われる言葉である。 | ||
品詞分類においては、修飾補助詞の中でも述言修飾補助語としてのみ用いられる品詞を述言修飾補助詞とし、主言修飾補助詞としてのみ用いられる品詞を主言修飾補助詞としている。 | 品詞分類においては、修飾補助詞の中でも述言修飾補助語としてのみ用いられる品詞を述言修飾補助詞とし、主言修飾補助詞としてのみ用いられる品詞を主言修飾補助詞としている。 | ||
1,280行目: | 1,280行目: | ||
|} | |} | ||
=====述言補助語===== | =====述言補助語===== | ||
ピロリ語における'''述言補助語(aukusaqi | ピロリ語における'''述言補助語(aukusaqi ^ herukumei)'''とは、述言を補助し、希望や可能などの意味を付け加える言葉。 | ||
日本語における助動詞と類似しているが、他のピロリ語の成分と同様に活用形はない。品詞分類においては、述言補助語としてのみ用いられる品詞を述言補助詞としている。 | 日本語における助動詞と類似しているが、他のピロリ語の成分と同様に活用形はない。品詞分類においては、述言補助語としてのみ用いられる品詞を述言補助詞としている。 | ||
1,358行目: | 1,358行目: | ||
====代表語==== | ====代表語==== | ||
代表語のうち、文の先頭に位置するものを'''文型説明語(ekusupumei)'''とし、その中でも時間を説明するものを'''時間説明語(toimu | 代表語のうち、文の先頭に位置するものを'''文型説明語(ekusupumei)'''とし、その中でも時間を説明するものを'''時間説明語(toimu ^ ekusupumei)'''、 | ||
文の種類を説明するものを'''文係説明語(senbun | 文の種類を説明するものを'''文係説明語(senbun ^ ekusupumei)'''とする。時間説明語になるもののうち、過去について説明するものを'''過去説明詞(ko ^ ekusupumeyayi)'''、 | ||
未来について説明するものを'''未来説明詞(sa | 未来について説明するものを'''未来説明詞(sa ^ ekusupumeyayi)'''とし、現在について説明するものを'''現在説明詞(na ^ ekusupumeyayi)'''とする。また、文係説明語になるもののうち、 | ||
疑問文であることを表すものを'''疑問説明詞(chyo | 疑問文であることを表すものを'''疑問説明詞(chyo ^ ekusupumeyayi)'''、それ以外のことを表すものを'''文係説明詞(senbun ^ ekusupumeyayi)'''とする。 | ||
一方、文の先頭に位置しないものを'''補助語(herukumei)'''とし、その中でも修飾語と被修飾語をつなぐものを'''修飾補助語(modhifa | 一方、文の先頭に位置しないものを'''補助語(herukumei)'''とし、その中でも修飾語と被修飾語をつなぐものを'''修飾補助語(modhifa ^ herukumei)'''、 | ||
述言を補助するものを'''述言補助語(aukusaqu | 述言を補助するものを'''述言補助語(aukusaqu ^ herukumei)'''とする。修飾補助語になるもののうち、述言が被修飾語となるものを'''述言修飾補助詞(aukusaqu ^ modhifa ^ herukumeyayi)'''とし、 | ||
主言が被修飾語となるものを'''主言修飾補助詞(aubane | 主言が被修飾語となるものを'''主言修飾補助詞(aubane ^ modhifa ^ herukumeyayi)'''とする。また、述言補助語になるものを'''述言補助詞(aukusaqu ^ herukumeyayi)'''とする。<ref>用言補助詞は'''ピロソーバド'''によって表記されるが、慣習によって代表語とされている。</ref> | ||
====単純語==== | ====単純語==== | ||
単純語のうち、文起点語や文対象語になれるものを'''名詞(baneyayi)'''とする。そのうち、文起点語である名詞を'''起点詞(senta | 単純語のうち、文起点語や文対象語になれるものを'''名詞(baneyayi)'''とする。そのうち、文起点語である名詞を'''起点詞(senta ^ baneyayi)'''、 | ||
文修飾語である名詞を'''修飾名詞(modhifa | 文修飾語である名詞を'''修飾名詞(modhifa ^ baneyayi)'''とする。起点詞には、'''代名詞(purono ^ baneyayi)'''や'''数詞(figiya ^ baneyayi)'''も含まれる。 | ||
また、文叙述語や文対象語になれるものを'''動詞(kusaquyi)'''とし、そのうち、文叙述語である動詞を'''叙述詞(mubu | また、文叙述語や文対象語になれるものを'''動詞(kusaquyi)'''とし、そのうち、文叙述語である動詞を'''叙述詞(mubu ^ kusaquyi)'''、文修飾語である動詞を'''修飾動詞(modhifa ^ kusaquyi)'''とする。 | ||
さらに、常に文接続語となるものを'''接続詞(kognjagnkumeyayi)'''、常に文独立語となるものを'''独立詞(isoratemeyayi)'''とする。 | さらに、常に文接続語となるものを'''接続詞(kognjagnkumeyayi)'''、常に文独立語となるものを'''独立詞(isoratemeyayi)'''とする。 | ||
1,403行目: | 1,403行目: | ||
ピロリ語の語彙をその出自から分類すると、大きく分けて、ピロリ語特有の語彙である'''原語(mei M pirorikin)'''と他の言語から取り入れた語彙である'''外語(mei M wiofarizin)'''となる。 | ピロリ語の語彙をその出自から分類すると、大きく分けて、ピロリ語特有の語彙である'''原語(mei M pirorikin)'''と他の言語から取り入れた語彙である'''外語(mei M wiofarizin)'''となる。 | ||
外語は更に一つの言語から取り入れた語彙である'''単外語(egn | 外語は更に一つの言語から取り入れた語彙である'''単外語(egn ^ mei M wiofarizin)'''<ref group="例文">'''mogu(食べる''':日本語の「もぐもぐ」から''')'''や'''beri(とても''':英語の「very」から''')'''など。</ref>と、複数の言語から取り入れた語彙である'''複外語(repi ^ mei M wiofarizin)'''<ref group="例文">'''zeafoyote(ゆえに''':英語の「therefore」と日本語の「よって」から''')'''</ref>に分けることができる。 | ||
原語は数こそ少ないものの、ピロリ語の中心であり、文法上で多く使われる。また、もともとは外語だったものが変化して原語になることもある。<ref group="例文">'''aukusaqu(述言)'''はjutugo(述語)がsutuguを経て変化したものである。</ref> | 原語は数こそ少ないものの、ピロリ語の中心であり、文法上で多く使われる。また、もともとは外語だったものが変化して原語になることもある。<ref group="例文">'''aukusaqu(述言)'''はjutugo(述語)がsutuguを経て変化したものである。</ref> | ||
1,510行目: | 1,510行目: | ||
ピロリ語では、人語において手の指などから成り立った数の数え方があるように、8本の鞭毛と1つの体(細胞)、そして胃から成り立つ'''数の語彙'''を持つ。 | ピロリ語では、人語において手の指などから成り立った数の数え方があるように、8本の鞭毛と1つの体(細胞)、そして胃から成り立つ'''数の語彙'''を持つ。 | ||
なお、ピロリ語に「0」は存在しない。<ref>このため、「'''20'''」などを表すときは、「'''regnmouipirorou'''」(または「regnipi」)のように、ハイフンを用いないで十の位の数詞と「ipirorou」をつなげる。</ref>また、「11」などを表す際は、そのまま「'''egnmou | なお、ピロリ語に「0」は存在しない。<ref>このため、「'''20'''」などを表すときは、「'''regnmouipirorou'''」(または「regnipi」)のように、ハイフンを用いないで十の位の数詞と「ipirorou」をつなげる。</ref>また、「11」などを表す際は、そのまま「'''egnmou ^ egnmou'''」(または「egn ^ egn」)となる。 | ||
{| class="wikitable" | {| class="wikitable" | ||
! style="border-top:1px solid #ffffff ; border-left:1px solid #ffffff ; background-color:#ffffff" | | ! style="border-top:1px solid #ffffff ; border-left:1px solid #ffffff ; background-color:#ffffff" | | ||
1,570行目: | 1,570行目: | ||
===字種=== | ===字種=== | ||
ピロリベド、ピロソーバドでそれぞれ114種類の文字と2種類の補助符号ずつ、合計して'''228種類の文字'''と''' | ピロリベド、ピロソーバドでそれぞれ114種類の文字と2種類の補助符号ずつ、合計して'''228種類の文字'''と'''4種類の補助符号'''が使われる。<ref>補助符号は、'''長音'''と'''促音'''を示すものである。</ref> | ||
長音補助符号(^)は、主に長音を表し、単独で表記することでハイフンと同様に複数の言葉をつなぐ効果を、促音補助符号(')は、主に促音を表し、単独で表記することで句点やカンマ等と同様に文を分ける効果を持つ。 | |||
ピロリベドは、韓国のハングル文字に酷似しており、これは字の成り立ちに因るものだと言われている。また、ピロソーバドは日本のひらがなとアルファベットの筆記体を複合させたような見た目である。 | ピロリベドは、韓国のハングル文字に酷似しており、これは字の成り立ちに因るものだと言われている。また、ピロソーバドは日本のひらがなとアルファベットの筆記体を複合させたような見た目である。 | ||
1,587行目: | 1,589行目: | ||
'''「K」「S」「T」「N」「H」「M」「R」'''段は固有の形が母音の上部に繋がったような形をしており、これらをまとめて'''通常子音部(a'tomei gN nomaru)'''とする。 | '''「K」「S」「T」「N」「H」「M」「R」'''段は固有の形が母音の上部に繋がったような形をしており、これらをまとめて'''通常子音部(a'tomei gN nomaru)'''とする。 | ||
また、'''「G」'''段は「T」段の、''' | また、'''「G」'''段は「T」段の、'''「Z」「J」「Ch」'''段は「S」段の、'''「D」'''段は「T」段の、'''「P」「F」「V」'''段は「H」段の左側に繋がったような形をしており、 | ||
これらをまとめて'''特殊子音部(a'tomei gN rea)'''とする。また、'''「Y」「W」'''段は完全に不規則な固有の形を持っており、これらをまとめて'''非通常子音部(a'tomei jgN nomaru)'''とする。 | これらをまとめて'''特殊子音部(a'tomei gN rea)'''とする。また、'''「Y」「W」'''段は完全に不規則な固有の形を持っており、これらをまとめて'''非通常子音部(a'tomei jgN nomaru)'''とする。 | ||
1,642行目: | 1,644行目: | ||
ピロリ語が発生した原因は、やはり胃内でのヘリコバクターピロリ同士での交流のためだったと考えられる。この辺りは、言語学における[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%80%E8%AA%9E%E3%81%AE%E8%B5%B7%E6%BA%90 言語の起源]にも深くかかわってくる。 | ピロリ語が発生した原因は、やはり胃内でのヘリコバクターピロリ同士での交流のためだったと考えられる。この辺りは、言語学における[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%80%E8%AA%9E%E3%81%AE%E8%B5%B7%E6%BA%90 言語の起源]にも深くかかわってくる。 | ||
先述した通り、ヘリコバクターピロリは胃の中という閉鎖的環境から独自の言語を生み出したことから、人間の言語の発生について考えることにもその理由が応用できる可能性はある。 | |||
===外語の登場=== | ===外語の登場=== |
回編集