Sisters:WikiWikiオンラインノベル/二回読むと死ぬ話 一覧
先に言っておくと、実はこれを書いたのは私(利用者:キュアラプラプ)ではありません。気づいたらパソコンのデスクトップに居た「二回読むと死ぬ話 一覧」という知らないテキストファイルを開いてみると、これがそのまま載せられていたのです。不気味に思いましたが、それよりこの謎の文章を共有したいという思いが勝ったので、ここに投稿させていただいた次第です。なお、いずれの話も二回以上読んでみましたが、特に恐ろしいことは起こらなかったので、安心してください。
ネットサーフィンをしていたら、「たすけて」を表すハンドサインのやり方を見つけた。なんの気なしに試してみたら、警察が来て、有無を言わせず自分をパトカーに乗せ、知らない家に連れていく。知らない夫婦が自分を泣きながら抱きしめ、リビングにあったテレビには誘拐犯だったらしい自分の親が映っている。不思議に思って、もう一度あのハンドサインをしてみたところ、やはり再び同じことが起こった。
スマホのアラームの音が、いつのまにか知らない人の「へんじをしてください」という声になっている。恐ろしいので、目が覚めてからかれこれ数十分は寝ているフリをしているが、アラームが止まる気配は無い。このままでは埒が明かないと思い、とりあえずスマホの音量をゼロにしてみたところ、知らない人の「おへんじありがとうございます」という声が聞こえてくる。
朝起きて、顔を洗っていたところ、洗面台の蛇口から水に混じって知らない人の髪の毛が流れてくる。キッチンの蛇口からも、やはり知らない人の髪の毛が出てくる。不気味に思ったら何だか喉が渇いてきて、コップに水を注いだところ、コップの底には知らない人の髪の毛が沈殿している。固唾を飲む。すると、喉に知らない人の髪の毛の感触がある。吐き気を催し、吐く。胃の中から出てきたものは自分の髪の毛だったので安心する。
洗濯物をベランダに干していて、ふと隅の方に目を向けると、歯のようなものがたくさん落ちていることに気づいた。このことを大家に電話すると、「すぐ処理しに行くから待っていろ」と言われる。チャイムが鳴ったのでドアを開けると、大家は自分には目もくれずベランダに走っていき、その歯のようなものを憎らしげに踏みつけ始める。そこでようやく、自分は大家の顔も電話番号も知らないということに気づく。
家に帰って「ただいま」と言ったとき、家に誰もいなかったのなら、当然「おかえり」という声は聞こえないはずなので、訝しみながらリビングのドアを開けると、知らない中年の男女が談笑している。中年の女は「ご飯の前にちゃんと手洗いなさい」と言いながら、テーブルに料理を並べている。呆然としていると、中年の男が「おい、どうした、何かあったのか」と聞いてくる。逃げるように自分の部屋に行く。
覚えもないのに、何故かバスタブに水が溜まっている。とりあえず底のゴム栓を抜いてみたが、水が流れていく気配は無く、かえって水かさが増してきているような気もする。気づけば浴室の扉は開かなくなっている。パニックに陥って辺りを見回していると、知らない隠し扉があることに気づき、そこに入ってみる。すると、今度はその扉が開かなくなって、狭い空間に閉じ込められる。足先に冷たい感触が走り、それが水だということに気づく。後悔してうなだれる。
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そのテキストファイルには、これら七つの文章が載っていました。私が最も恐ろしく思ったのは、やはり最初の、一番目の文章です。まさか本当に死ぬことは無いだろうとは思いますが、これらの文章を二度読むのはやめておいたほうがいいかもしれません。