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ラレは超ドヤ顔で説明を始めた。 | ラレは超ドヤ顔で説明を始めた。 | ||
「私はヒントの多いママを軸に考えたわ。まず、入るときに冷蔵庫からミルクを出していたことから、直前に出された飲み物がミルクではないことが分かる。直前の飲み物がミルクだった場合、次もミルクはホットミルクにしないといけないんだから、わざわざ一旦冷蔵庫に入れる意味なんてないもの。そして、帰り際に氷を出していたことから、次に出る飲み物がコーヒーであることも分かるわね。うちのコーヒーメーカーはドリップ式だから、出てくるのはホットコーヒーになる。ここから急冷式のアイスコーヒーにするには、当然冷やすための氷が必要になるわ。 | |||
で、ママの直前の人でありうる人は、ミルクではなくコーヒーを飲んだ三人、つまりコノイエさん、世哉おじさん、ウソツさんになる。だけどコノイエさんは、次の人が秋ちゃんで確定してるから除外できるわね。ということで、まずはママの前の人を世哉おじさんとするわ。ところで、世哉おじさんとウソツさんは、どっちもパパがマグカップを拭いていたのを見ている。このことから、二人のそれぞれ二つ前に出された飲み物はミルクだと分かるわ。『使った食器は流しに一つだけ残しておき、増え次第すぐに洗って交換する』。パパの変なトコの一つね。 | |||
このとき、ママの前の世哉おじさんには確実に二つ前の人までいるんだから、ママの前にいる人は少なくとも三人。となると逆説的には、ママの後には少なくとも一人コーヒーを飲んだ人がいるけど、多くたってその人の後には一人までしかいないことになる。パパのところに行った人は六人しかいないんだもの。このことから、ママの前に世哉おじさんがいる場合のウソツさんの順番は、二つにまで絞れるわ。一つは世哉おじさんの直前、もう一つは一番最後ね。」 | |||
「……もしもし? ちょっと待ってくださいよ、全然分かりませんって。」 | 「……もしもし? ちょっと待ってくださいよ、全然分かりませんって。」 | ||
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此井江の言葉に全員が激しく頷く。 | 此井江の言葉に全員が激しく頷く。 | ||
「もう、ちゃんと説明するってば。だから、つまり」 |
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