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「う、うわあ!?」 | 「う、うわあ!?」 | ||
とつぜんこえをかけられて小鳥はびっくり! まどガラスごしにはなしかけてきたのは、たなのはじっこにあるショートケーキ、その上にいるいちごでした。なめらかな形がさえた真っ赤にいろどられ、まわりのホイップクリームはまるでドレスのよう。小鳥はなんだかどきどきしながらへんじをしました。 | |||
「こ、こんにちは、いちごさん!」 | 「こ、こんにちは、いちごさん!」 | ||
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「雲の……うえ……」 | 「雲の……うえ……」 | ||
小鳥はたしかに空をじゆうにとべます。けれど、雲の上にいったことはありませんでした。そんなにたかいところまでとぼうとしたら、つかれてへとへとになってしまうし、なにより小鳥はこわがりやさんだったからです。じめんがみえなくなるほど上にいってしまったら、もうかえってこられなくなるんじゃないかと、どうしてもそうおもってしまうのです。 | |||
でも、そんなこといったらかっこわるい気がして、小鳥はうそをつきました。 | でも、そんなこといったらかっこわるい気がして、小鳥はうそをつきました。 | ||
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「……わ、わたしね、じつは、いつか雲の上にいくのが夢なの。だから、その……よければわたしをつれていってくれないかな……なんて。」 | 「……わ、わたしね、じつは、いつか雲の上にいくのが夢なの。だから、その……よければわたしをつれていってくれないかな……なんて。」 | ||
「え!? あ、その、えーっと……」 | |||
「ご、ごめんね! 会ったばっかりなのにこんなこと聞いちゃって! め、めいわくだったよね! やっぱりこのことはわすれて!」 | |||
そういって、いちごはかなしそうにうつむいてしまいました。 | |||
「わ、分かった! つれていってあげるよ! 雲の上!」 | |||
小鳥はついあせって、こんなできもしないようなことをいってしまいました。 |
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