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(うああああああ) |
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じぶんが食べる分を木のみきのほら穴につめこんだあと、小鳥は日がくれるまであたりをさんぽすることにしました。この森をぬけたすぐそばには、にんげんたちのくらす街があります。そこにはにぎやかな歌やようきな音楽がいつもなりひびいていて、おいしい食べものもそこら中にあふれているのです。小鳥はこの街を、とーっても気にいっていました。 | じぶんが食べる分を木のみきのほら穴につめこんだあと、小鳥は日がくれるまであたりをさんぽすることにしました。この森をぬけたすぐそばには、にんげんたちのくらす街があります。そこにはにぎやかな歌やようきな音楽がいつもなりひびいていて、おいしい食べものもそこら中にあふれているのです。小鳥はこの街を、とーっても気にいっていました。 | ||
はなうたまじりに街に入ろうとした小鳥は、ひんやりとした風といっしょにどこからかながれてきたものに心をうばわれました。甘くてきれいで、しっとりしたいいにおいです! そのおいしそうなかおりにつられ、しばらくそのままさまよって、小鳥はついににおいのもとまでたどりつきました。そこは、街のはずれにあるケーキやさんでした。 | |||
かちゃかちゃぐつぐつ音がして、えんとつからはもくもくとけむりが立ちのぼっています。小鳥がおみせのなかをのぞいてみると、そこにはもちろんたくさんのケーキ! どれもおいしそうで、みているだけでおなかがへってきてしまいます。 | かちゃかちゃぐつぐつ音がして、えんとつからはもくもくとけむりが立ちのぼっています。小鳥がおみせのなかをのぞいてみると、そこにはもちろんたくさんのケーキ! どれもおいしそうで、みているだけでおなかがへってきてしまいます。 | ||
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小鳥は、にげるようにしてねむりにおちました。 | 小鳥は、にげるようにしてねむりにおちました。 | ||
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お日さまもまだのぼらない朝はやく、ゆめもみることなくねむりからさめた小鳥は、ひんやりとした風といっしょにどこからかながれてきたものに顔をしかめました。甘くてすっぱくて、鼻をつくひどいにおいです。……でも、あたりをさがすまでもなく、小鳥はそのにおいのもとに気づいてしまいました。 | |||
それは小鳥のすぐとなりにありました。しなびた形がどんよりと黒ずんだ赤にいろどられ、ぽつぽつと粉をふくそれは――。 | |||
「い、いちご……さん?」 |
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