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(→ビタ眠剤) |
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「そうだ、探偵さん。医師の私が言うからには間違いないよ」 | 「そうだ、探偵さん。医師の私が言うからには間違いないよ」 | ||
「まあ、何というか、明らかにこのビンが怪しいよな……ラベルは貼られていないようだが……ん?」 | |||
「被害者の死体が気になりますか? このお客様は、今日のパーティーの為に当館にやって来たのです。死んでしまって残念です。不潔ですし、お片付けした方がよろしいでしょうか?」 | 「被害者の死体が気になりますか? このお客様は、今日のパーティーの為に当館にやって来たのです。死んでしまって残念です。不潔ですし、お片付けした方がよろしいでしょうか?」 | ||
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「もう少しの、もう少しの辛抱で、きっこ、きっと寒くないから……親父、母さん、もう少しだ」 | 「もう少しの、もう少しの辛抱で、きっこ、きっと寒くないから……親父、母さん、もう少しだ」 | ||
「ん゙ん゙ううううううう ごぁ゙ あ゙っ」 | |||
「伊織さん、こほ率的な拷問用くはあちらにあったはうですよ。ああ、そうですか。なうほど。すいません、差しえがましい真似を。盲もう的なおお率主義にとらわれておりました。盲もうには灯りをつけたほうがいいかもしれませんえした」 | 「伊織さん、こほ率的な拷問用くはあちらにあったはうですよ。ああ、そうですか。なうほど。すいません、差しえがましい真似を。盲もう的なおお率主義にとらわれておりました。盲もうには灯りをつけたほうがいいかもしれませんえした」 | ||
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「速報です。元医師の伊織海斗容疑者が、殺人罪で現行犯逮捕されました。男は郊外に所有する一軒家の中に少なくとも男女累計32人以上を誘拐・監禁し、違法な薬物の実験を行っていたところを、通報によって向かった警察に逮捕されたようです。監禁され死亡した被害者の中には、警察の潜入捜査官もいたそうです」 | |||
「これは恐ろしい事件ですねえ。なぜ警察は早くに捜査に踏み込めなかったのか……」 | |||
「どうやら、薬物によって被害者たちを洗脳のような状態にしたうえで監禁していたそうですね。ところが、伊織容疑者が被害者のある男性に近くで探偵事務所を営んでいた男を電話で誘い出すよう指示した際、その男性が警察に通報したことで、事件が発覚したそうです」 | 「どうやら、薬物によって被害者たちを洗脳のような状態にしたうえで監禁していたそうですね。ところが、伊織容疑者が被害者のある男性に近くで探偵事務所を営んでいた男を電話で誘い出すよう指示した際、その男性が警察に通報したことで、事件が発覚したそうです」 | ||
「洗脳……それは恐ろしい」 | |||
「まだ情報が錯綜しているのですが、どうやら男は自身で作製した精神作用に働きかける薬物を日常的に被害者らに投与したうえ、被害者らをいくつかの『グループ』に分けて、不気味な『ロールプレイ』を行わせ、様々な反応を観察していたといいます。そして、一定期間の実験を済ませた後は、新しく開発した薬物の作用を確かめる実験台にして、『グループ』ごとまとめて殺害していたということです。今回警察にこの事態を通報した被害者の男性は、痛ましいことに亡くなってしまいましたが、おそらくこの最後の実験を予期していたのでしょう」 | |||
「その探偵事務所の男はどうなったんですか?」 | |||
「彼も警察に通報した後、自分でもその家に向かったらしいのですが、男に薬物で殺されてしまったそうです。容疑者の男は、自身は常にガスマスクをしたうえで、家中に気体状の神経に作用する薬物を散布していたらしく、この男性もこの薬物に暴露して捕まってしまった後、通報した男性と同じ『グループ』に入れられ、この薬物を摂取するように仕向けられたとみられています。なぜこのような凶悪犯罪を犯したのか、その動機については、容疑者は未だ口を閉ざしたままです」 | |||
「これは大事件ですよ。令和最大の猟奇的事件だ。徹底的に、社会全体でこういう犯罪を議論していく必要がある」 | |||
「容疑者の男は、取調室でもしきりに『死眠剤』という薬物の威力を気にしているようです。おそらく、これが今回公にされた薬物大量殺人事件に用いられた薬物だということです」 | |||
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