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「おかしい……こんなのおかしい! 世哉がお義兄さんを殺した!? いったい何を根拠にそんなことが言えるの!」 | 「おかしい……こんなのおかしい! 世哉がお義兄さんを殺した!? いったい何を根拠にそんなことが言えるの!」 | ||
孔鱚屠はヒステリックを起こしている。手に持っているのは、キッチンにあったナイフだ。 | |||
「ど、どういうこと? ころ……した、って? 世哉おじさんが……パパを?」 | 「ど、どういうこと? ころ……した、って? 世哉おじさんが……パパを?」 | ||
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「少なくともお前にとって……ラレは本当にお前の娘だったってことだ」 | 「少なくともお前にとって……ラレは本当にお前の娘だったってことだ」 | ||
しばらくの静寂の後、ノレは、意を決したように喋り始めた。 | しばらくの静寂の後、ノレは、意を決したように喋り始めた。 | ||
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地下空間の酸素は薄くなっていき、瓦礫の落ちる音がやけに大きく響く。 | 地下空間の酸素は薄くなっていき、瓦礫の落ちる音がやけに大きく響く。 | ||
「……几帳男を脅迫しに行った時ね、あいつは何を勘違いしたのか、私にこう謝ってきたの――『許してくれ、ほんの出来心だったんだ、{{傍点|文章=ラレを犯してしまったのは}} | 「……几帳男を脅迫しに行った時ね、あいつは何を勘違いしたのか、私にこう謝ってきたの――『許してくれ、ほんの出来心だったんだ、{{傍点|文章=ラレを犯してしまったのは}}!』って。その時……自分でも訳が分からないほど、頭に血が上っちゃって、それで……気づいたら、刺し殺していた」 | ||
有曾津は何も言わず、ただ息を呑んだ。 | 有曾津は何も言わず、ただ息を呑んだ。 |
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