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編集の要約なし |
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「なるほど」 | 「なるほど」 | ||
「ああ、あと、このメッセージは既に改変されている可能性もある。犯人が混乱を生じさせるために、元の文章を削ったり書き換えたりしたんだ。あるいはそもそも、このダイイングメッセージ自体が全て犯人の書いたものだという可能性だって……」 | |||
「うおっ!?」 | |||
――突如、近くでハトの鳴き声が聞こえ、赤田は滑稽な動作で辺りを見回した。彼が発見したのは、事務所の壁に掛けられた鳩時計だった。 | |||
「ああ、この前買ったんだよこれ。一時間ごとにハトが飛び出してくる」 | |||
「なんだ。お前のとこには家内の浮気を疑うハトまで来るのかと思ったよ……つーか、もう15時か。おやつとか無いのか? 客だぞこっちは」 | |||
「図々しいにも程があるだろ。あいにく、菓子類は切らしてるんだ」 | |||
頬杖をついた赤田がむっすりと駄々をこねる。 | |||
「えー、じゃあ何か作ってくれよ。もとは一流シェフの身だろ?」 | |||
「……とっくに辞めたんだよ、そんな仕事は。俺は料理なんて二度とやらねえ」 | |||
「もったいねえなあ。本当に」 | |||
「俺は場末の浮気探偵で十分満足してんだ。えーと、何の話だっけ? そうそう、それで……二つ目。『見られた』かつ『不利益でなかった』場合だ。」 | |||
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「筆跡は被害者のもの」 | 「筆跡は被害者のもの」 |
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