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{{注意|内容=当記事は、「'''最近全然書いてねえ! 連休を利用してなんか書かないと!'''」という焦燥の中、ほぼノーアイデアで書き始めている文章です。}}
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'''いまさら'''とは、忌まわしきサラダのことである。
'''いまさら'''とは、忌まわしきサラダのことである。


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すぐ近くのなんか人が多くいる広場に行くと、志仁田はそこにいた人々になぜかめちゃめちゃ歓待された。志仁田が大きな机と皿を借りたい旨を話すと、なぜかめちゃめちゃ快く貸してくれ、あまつさえ手伝いを申し出てくれもした。志仁田はありがたく河川敷に机と皿を用意してもらい、いまさらの材料集めをお願いした。人々の歓迎ぶりには、先の小惑星事変の際、超人的な強靭さで次々と隕石を砕き割っていく少女の姿が世界中で広く伝えられたという背景があったのだが、そのときの志仁田には知る由もない。
すぐ近くのなんか人が多くいる広場に行くと、志仁田はそこにいた人々になぜかめちゃめちゃ歓待された。志仁田が大きな机と皿を借りたい旨を話すと、なぜかめちゃめちゃ快く貸してくれ、あまつさえ手伝いを申し出てくれもした。志仁田はありがたく河川敷に机と皿を用意してもらい、いまさらの材料集めをお願いした。人々の歓迎ぶりには、先の小惑星事変の際、超人的な強靭さで次々と隕石を砕き割っていく少女の姿が世界中で広く伝えられたという背景があったのだが、そのときの志仁田には知る由もない。


朝10時、13人の人々が志仁田から買い物を仰せつかった。志仁田自身ももちろん買い出しに行くので、総勢14名が手分けしていまさらの材料を買いに出かけた。人々は「サラダを作る」とだけ説明を受けていて、中には到底サラダの具材とは思えないものを買いに行かされる人も少なくなかったが、そこは地球を救ったヒーロー、何か深いわけがあるのだろうと思い、誇らしげに自らの任務に就いた。
朝10時、13人の人々が志仁田から買い物を仰せつかった。志仁田自身ももちろん買い出しに行くので、総勢14名が手分けしていまさらの材料を買いに出かけた。人々は「サラダを作る」とだけ説明を受けていて、中には到底サラダの具材とは思えないものを買いに行かされる人も少なくなかったが、そこは地球を救った英雄、何か深いわけがあるのだろうと思い、誇らしげに自らの任務に就いた。


志仁田は[[八百屋]]に向かった。華の都・東京に商店は少ないのではないかと思っていたが、近隣住民に聞いた道を辿ると、あっさりと八百屋に行き当たり、さすがは東京だべ……と出身地でもない東北訛りを心中で披露してしまう志仁田であった。かくして八百屋に到着した志仁田は、難なくレタス・キャベツ・白菜・小松菜・ブロッコリー・トマト・きゅうりをゲットした。隕石騒動のあと、志仁田は偉い人になぜかめちゃめちゃ感謝されてお金を貰ったので、購入資金には困らなかった。なお、おつかいに行ってくれている人々にも、そのお金を渡している。しかし、八百屋には水菜がなかった。旬はそう外れていないのになあ困ったなあと思いながら、志仁田は別の八百屋を探して歩いていった。
志仁田は[[八百屋]]に向かった。華の都・東京に商店は少ないのではないかと思っていたが、近隣住民に聞いた道を辿ると、あっさりと八百屋に行き当たり、さすがは東京だべ……と出身地でもない東北訛りを心中で披露してしまう志仁田であった。かくして八百屋に到着した志仁田は、難なくレタス・キャベツ・白菜・小松菜・ブロッコリー・トマト・きゅうりをゲットした。隕石騒動のあと、志仁田は偉い人になぜかめちゃめちゃ感謝されてお金を貰ったので、購入資金には困らなかった。なお、おつかいに行ってくれている人々にも、そのお金を渡している。大体の野菜を調達した志仁田だったが、ただ一つ、八百屋には水菜がなかった。旬はそう外れていないのになあ困ったなあと思いながら、志仁田は別の八百屋を探して歩いていった。


キャベツ農家のおじさんは、ハムとウインナーを買いに、肉屋へと向かっていた。どうせなら専門領域である野菜を買い、新鮮で美味しいサラダをあの少女に食べさせてあげたかったが、少女がそこに集まった人々に適当に買うものを割り振ったので、仕方がない。おじさんは近くの商店街へと出かけ、肉屋を訪ねた。そこで豚のハムとウインナーを購入し、火を通すためのカセットボンベを用意しなくちゃな、などと考えながらゆっくりと河川敷へ戻っていった。
キャベツ農家のおじさんは、ハムとウインナーを買いに肉屋へと向かっていた。どうせなら専門領域である野菜を買い、新鮮で美味しいサラダをあの少女に食べさせてあげたかったが、少女がそこに集まった人々に適当に買うものを割り振ったので、仕方がない。おじさんは近くの商店街へと出かけ、肉屋を訪ねた。そこで豚のハムとウインナーを購入し、火を通すためのカセットボンベを用意しなくちゃな、などと考えながらゆっくりと河川敷へ戻っていった。
 
精肉店のおばさんは、ひじきを買いに、乾物屋さんへと向かっていた。どうせなら自分の店自慢のハムとウインナーをあの女の子に食べさせてあげたかったが、女の子がそこに集まった人々に適当に買うものを割り振ったので、仕方がない。おばさんは今が涼しい初春であることに感謝しながら、少し遠い乾物屋に歩いていった。到着すると、早速ひじきを購入し、ついでに同年代の女性である店主と四方山話を始めた。昨今の店商売の苦境や夫への愚痴などで話は大いに盛り上がり、彼女が河川敷に戻ってくるのはもう少し後になりそうである。
 
ひじきの妖精は、トリカブトを入手するために、山へと向かっていた。どうせなら己のひじきパワーで新鮮なひじきをあの人間に食べさせてあげたかったが、あの人間がそこに集まった人々に適当に買うものを割り振ったので、仕方がない。妖精はいつもは羽の生えた蝶々のような姿をしている。しかし今は人間の女の姿に化け、人の世に顕れていた。ひじきの妖精はもちろん海出身だったが、それゆえに山に強い憧れを抱いており、よく山に遊びに行っていた。その際、あのトリカブトとかいう植物を見たことがあり、妖精はそこへと向かっていた。ふと人通りが絶えたところで妖精はポンと姿を変化させ、せわしなく羽ばたいて山へと飛んでいった。
 
毒殺魔は、ミミイカとあん肝を買いに、鮮魚店へと向かっていた。どうせなら常備している毒物ストックからトリカブトをすぐに渡してあげたかったが、あの子がそこに集まった人々に適当に買うものを割り振ったので、仕方がない。毒殺魔は豊洲の方へ出張っていき、やがて青臭さに満ちた魚屋にたどり着いた。そこのおっちゃんに聞くと、ミミイカはないがアオリイカならあると熱弁され、結局押し切られて活きのいいアオリイカを買わされてしまった。それとアンコウも購入し、毒殺魔の習性でついついアカエイとかを探してしまったが、鮮度のいいうちに帰らねばと我に返って駅へと向かった。
 
漁師の息子は、サンドバッグを入手するために、ジムへと向かっていた。どうせならお父さんの獲ってくるイカやアンコウをあのお姉さんに食べさせてあげたかったが、あの人間がそこに集まった人々に適当に買うものを割り振ったので、仕方がない。彼は、近くのスポーツジム跡へと足を向けた。そこにはかつては使われていたトレーニング器具が放置されており、たまに友達と遊んだりしていた。そこに黒くて彼くらいの大きさがあるサンドバッグが落ちていた。彼はそれを持っていこうとしたが、存外にそれは重くてなかなか運べない。彼は気合いを入れてサンドバッグの端を持ち上げ、引きずり始めた。筋力が鍛えられているのか、だんだん運ぶのが楽になっていくのに手応えを感じながら、彼は河川敷へと少しずつ少しずつ戻っていった。


==脚注==
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