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「なあ、待ってくれ、憲兵の兄貴たち。俺様の人気はこんなもんじゃあ衰えねえ。まだ得意の{{傍点|文章=集客能力}}は見込めるぜ。だから……」
「なあ、待ってくれ、憲兵の兄貴たち。俺様の人気はこんなもんじゃあ衰えねえ。まだ得意の{{傍点|文章=集客能力}}は見込めるぜ。だから……」


 言い終わらないうちに、羽虫が耳の傍を通り過ぎるような音――サイレンサー付きライフルの射撃音――を感じて、クリームパンダの視界がひっくり返った。こうして、ショッピングモールの中央、停止したエスカレーターに、また新しい鮮血の{{傍点|文章=しみ}}が与えられたのだった。
 言い終わらないうちに、羽虫が耳の傍を通り過ぎるような音――サイレンサー付きライフルの射撃音――を感じて、クリームパンダの視界がひっくり返った。こうして、ショッピングモールの中央、停止したエスカレーターの表面には、また新しい鮮血の{{傍点|文章=しみ}}が与えられた。警官は銃声で人流を引き離せることに気づき、やたらめったら天井に向かって威嚇射撃を行いながら、二階のフロアに繋がる静止したエスカレーターを駆け下りていった。しかし、思想者は――チーズはすでにショッピングモールを脱出し、どこかの路地裏へと駆け込んでいた。――足元に横たわる「革命」に気づかず、まんまとしてやられたあの大男! 思い返すだけで噴きだしそうだ。今度誰かに話してやろう。……にやけ顔は、一向に曇らない。
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