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<br>「えーと、これは、ハイジャックされてるんですかね……?」と機長が口を開いた。 | <br>「えーと、これは、ハイジャックされてるんですかね……?」と機長が口を開いた。 | ||
<br>「どう見てもそうっすね。くそー、損なキャラクターに生まれちゃったなあ」と嘆いたのは、副操縦士である。 | <br>「どう見てもそうっすね。くそー、損なキャラクターに生まれちゃったなあ」と嘆いたのは、副操縦士である。 | ||
<br> | <br> 一郎は銃を抱え直しながら、窓の外を見た。すると、摩天楼がすぐ真下に見えた。 | ||
<br>「おい、まずいぞ! どう考えても、この飛行機でビルとかに突っ込む流れじゃねえか!」 | <br>「おい、まずいぞ! どう考えても、この飛行機でビルとかに突っ込む流れじゃねえか!」 | ||
<br>「そんな……。悪人ってそういうこと?」 | <br>「そんな……。悪人ってそういうこと?」 | ||
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<br> 皆は固唾を飲んで頷いた。自分たちの命のためにも、決して登場人物を増やしてはならない。 | <br> 皆は固唾を飲んで頷いた。自分たちの命のためにも、決して登場人物を増やしてはならない。 | ||
<br> そのときだった。コックピットのドアが激しく叩かれた。ドンッ、ドンッ。まるで、誰かがドアを破ろうとしているかのように。 | <br> そのときだった。コックピットのドアが激しく叩かれた。ドンッ、ドンッ。まるで、誰かがドアを破ろうとしているかのように。 | ||
<br> | <br>「これは一般論なんだが」三郎が冷や汗を浮かべて言った。「ハイジャックされた旅客機で、乗客たちが一か八かで犯人たちを取り押さえようとコックピットに殺到するってことは、あり得るよな」 | ||
<br>「そうだね。あくまで一般論だけど」と六郎が賛同する。 | <br>「そうだね。あくまで一般論だけど」と六郎が賛同する。 | ||
<br> 扉は強い力を受けて、今にも吹き飛びそうだ。後ろから何か叫びが聞こえるような気もする。 | <br> 扉は強い力を受けて、今にも吹き飛びそうだ。後ろから何か叫びが聞こえるような気もする。 |
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